ロシアの北方領土フォーラムに中国人など参加

ロシア政府が北方領土の択捉島で若手の実業家などを招いて開いている、地域の将来について考えるフォーラムに、中国やイタリアなど8か国の18人が参加していることが分かり、ロシアとしては、今後、外国を巻き込んで北方領土の開発を進めるねらいがあるとみられます。
このフォーラムは、ロシア政府が今月6日から北方領土の択捉島で開いているもので、ロシア全土から訪れた若手の研究者や実業家などおよそ300人が、来月3日までの間、キャンプ生活をしながら、この地域の将来などについて議論します。

フォーラムを主催する担当者は16日、NHKの取材に対し、中国やイタリア、ポーランドなど8か国から実業家など18人が、ロシア政府の招きで参加していることを明らかにしました。フォーラムは、去年に続いて2回目ですが、ロシア人以外の参加者が確認されたのは今回が初めてです。

ロシア政府が外国人を招待した背景には、今後、企業進出などの面で外国を巻き込んで北方領土の開発を進めるねらいがあるとみられます。一方、ことしのフォーラムでは、去年とは違い、これまでのところロシア政府の閣僚の参加はなく、来月、極東のウラジオストクで日ロ首脳会談が予定されていることなどから、ロシアが日本に一定の配慮をしているとの見方も出ています。