今回取り上げるのは、先日、タレントのマギーさんがインスタに上げた魔女宅コスに批判が殺到しているというニュース。
ことの経緯は、マギーさんがインスタにあげた一枚の写真が発端だった。
その、写真がこちら
ジブリの作品の一つ、魔女の宅急便の主人公キキのコスプレをした写真です。
このインスタの写真にたくさんのアニメファンから批判が殺到しているというもの。
芸能人がこの手の批判にさらされるのはよくあることで、そんなこと本人も織り込み済みだとはおもいます。
私の感想的には、「可愛い!」とは絶賛しないまでも、本人がジブリ好きなんだろうなぁと思うだけで、流石に「年考えろババぁ」といった罵声を浴びせる気にはなりませんw。
まあ、感想というのは人それぞれだし、そう思って書き込む人々の声を封じる手立てはないのですから、スルーすればいいだけなんですよね。
対照的だった二つのニュースサイト
ただ、このことを取り上げたニュースサイトが2種類あったのですが、チョット対照的だったので取り上げてみたくなりました。
せっかくなので、それぞれの記事に僭越ながらツッコミを入れさせていただこうかと思います。
きちんと事実を積み重ねているおたぽるの記事
最初は、おたぽるの記事から。
マギーの格好は、黒い服で大きな赤いリボンを付けただけであり、コスプレとまではいかなそうだが、マギー自身が「#キキみたいかな?笑」とコメントを付けたことで、彼女のファンであれば、「キキに似てる!」と答えるしかなかった流れとなっていた。しかし、キキといえば黒い服に黒髪黒目、大きな赤いリボン、そしてショートカットの髪形が特徴。美人不美人はともかく、マギーのルックス的特徴とキキとでは異なってしまっており、たしかに髪型だけ見るとキキの母親・コキリのほうに近い。
確かに!!
マギーのコメントがいらぬ反発を招いたこと。そして、このルックスがキキよりコキリの方に近いというのも納得。
この後は、アンチコメントを紹介することになるのだが、この記事の肝はここ。
そして何より「このキキは魔法が使えなそう!」という意見が。『魔女の宅急便』の作中では、一時的にキキが魔法が使えなくなってホウキで飛べなくなる描写があり、キキの相棒の黒猫・ジジとの会話も、飛べなくなるタイミングあたりからできなくなり、最後までそのままであった。
この記事は、宮崎駿監督のキキの魔法についてのコメントを紹介したあと、ネットでまことしやかに流れている、キキが魔法を使えなくなったのは初潮が着た説を紹介。
今までは特にアニメキャラクターのコスプレをしたりすることはなく、なぜ今回急にこんな写真を撮影したのかは不明だが、「カワイイ・美人なのは認める」と素のルックスに関しては絶賛されているマギー。いつかそれを生かした絶妙なコスプレをしてほしいものだ。
このように締めています。
マギーへのコメントを引用しつつ、作中でキキが魔法を使えなくなったことに対する各種説を紹介し、コスプレについては多少辛口ではあったものの、マギーの個性そのものは認めているという雰囲気。
読み物としては、なかなか面白かったと思います。
悪意丸出し!貶めるためだけのJ-CASTニュースの記事
では、もう一方のJ-CASTニュースはどうか。
宮崎駿監督の映画「魔女の宅急便」の主人公の少女「キキ」に似ているか?と問いかけたからだ。掲示板などには「キモすぎ。年考えろババァ」「毒リンゴ配ってそう」などといった批判が並んでいる。なぜこんなに嫌われてしまったのか。
こちらは、批判が集まっていることを紹介するだけではなく、なぜマギーが嫌われているのかを明らかにしていく構成。
おたぽる同様に、こちらも、出だしはマギーへの批判的なコメントを紹介。
しかし、雲いきが怪しくなるのはここから。
実は、こうした批判をしている人たちの中にも、マギーさん自体は美人だし、写真もカワイイと思っている人がいる。ただし、この写真は絶対に許せないというのだ。その許せないポイントは大きく2つあった。
「絶対に許せないというのだ」って言っていますけど、紹介されている批判コメには絶対に許せない”というフレーズはどこにも出てきません。
ここら辺から、マギーに対する何とも言えない悪意を感じ取ってしまう。
その一つは、コスプレだとすれば非常に安易なものだということ。「キキ」を軽んじているし、知らなすぎるというものだ。まず髪型が全く違う。そして「キキ」のトレードマークである頭の大きいはずのリボンが小さいから、どの口で「キキ」を名乗れるのか、という反発だ。
確かに、安易だという指摘は否定できるものではないでしょう。
ただ、軽んじているというのは言い過ぎではないだろうか?
彼女がどういう理由でこのコスプレをして、インスタに投稿したかはわからないが、少なくともキキの格好をして”キキにみえるかな?”ってコメントをしていることを考えても、魔女の宅急便が好きだということは伝わってくる。
それを、否定的なコメントを引用しながら、”どの口で「キキ」を名乗れるか”という書き方は、悪意以外の何にでもないと思います。
そして、この攻撃はさらに続く。
そしてもう一つは、年齢が違いすぎる事。映画の「キキ」は13歳で、それよりも11歳年上だ。映画には「キキ」の初潮が始まったと思われるシーンがあるとファンの間では囁かれていて、マギーさんの写真は「キキ」のイメージをブチ壊していると怒っているのだ。
いやいや、年齢が違い過ぎるとコスプレをしてはいけないのか?
この記事を書いている人間はバカじゃないのかw。
おたぽるの記事も、初潮説についても触れているが、年齢が違う!なんていう切り口ではなかった。
これは、すべてのコスプレイヤーが年相応のコスプレしかできないことになる。バカげた論理だ。
無責任な記事の締め
この記事は、この後宮崎駿監督と鈴木敏夫プロデューサーの魔女の宅急便製作にまつわるエピソードを挟み、このように締めている。
こうした背景も知っている熱烈なファンも多く、「キキ」の安易なコスプレまがいの写真は、強い反感を買ってしまったようだ。
確かに強い反感を買っていたのは事実だが、”背景も知っている熱烈なファンも多く、「キキ」の安易なコスプレまがいの写真”というのは、コメントなどの事実関係を引用したものではなく、この記事を書いた記者個人の感想だとではないだろうか。
それは、最後の締めで”強い反感を買ってしまったようだ”と、他人のせいにするのは、記者としてあまりにも節操がないというもの。
最後に
数年前から、テレビ番組の内容をコピペした記事が増え、最近では、番組に出演したタレントの気持ちを勝手に推察したような記事がネットニュースに出回っていおり、煽情的な見出しに騙されてガッカリすることも少なくないが、この記事もその延長線上にあるのではないだろうか。
事実を伝えたうえで記者個人の意見を掲載するならいいが、今回のように悪意を持って書かれたうえに、記者は自分の意見表明から逃げるというヒドイ記事にはウンザリ。
こういう無責任な記事を書く記者は淘汰されればいいと思うし、J-CASTニュースももっと掲載するニュースをチェックしたらいいのにとおもう今日この頃です。
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