「シリーズ第3作はたいがい駄作」。ブライアン・シンガーさん、まったくもってそのとおりだと思います。でも気をつけあそばせ。その言葉、そっくりそのままあなたにブーメランしてますから。
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作品データ
『X-MEN:アポカリプス』X-Men: Apocalypse
2016年/アメリカ/144分
監督:ブライアン・シンガー
脚本:サイモン・キンバーグ
撮影:ニュートン・トーマス・サイジェル
音楽:ジョン・オットマン
出演:ジェームズ・マカヴォイ/マイケル・ファスベンダー/ジェニファー・ローレンス/オスカー・アイザック/ニコラス・ホルト/ローズ・バーン
予告編動画
感想と評価/ネタバレ多少
現代に復活した人類最古のミュータントである“エン・サバー・ヌール(アポカリプス)”と、X-MENたちとの壮絶な戦いの行方を描いた、新3部作の完結編にしてシリーズの円環を結ぶ現時点での『X-MEN』最終作。のはずねーわな!この映画の時代設定は1983年。おそらく『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』を観てきたとおぼしき、若き日のジーンとスコット(サイクロップス)たちがこんな会話をしておりました。
「やっぱ『帝国の逆襲』がベストやわな」「せやけど1作目があるから続編があるねんで」「なんにせよ3作目はクソやな!」。まったくもって正確ではありませんし、なぜだか大阪弁ですが、だいたい合ってると思います。彼らの言わんとしていることも。
これは要するに、旧シリーズの第3作『ファイナル・ディシジョン』を盛大にディスっておるわけですな。自分(ブライアン・シンガー)がポイ捨てして大炎上してしまった例のアレを。そしてこれは見事なブーメランで自爆をも誘発しております。
結論から申してしまいましょう。「てめえの撮ったこの第3作も『ファイナル・ディシジョン』に負けず劣らずの駄作だよ!」ってことです。いや~なかなかこんな美しい弧を描いたブーメランは拝めるもんじゃありませんよ。恥ずかしいですね。
シリーズを円環で結ぶためだけの雑な物語。いい加減なキャラクター描写。センスのないアクション演出。こないだの『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』でも観たばかりのよくある破壊シーン。周知の事実である馬脚がさらに現れちゃった。
もはやチャールズとエリックの痴話喧嘩で糊口をしのぐことは不可能。マシュー・ヴォーンの遺産は前作で喰いつぶしていたようです。人気キャラクターであるウルヴァリンのカメオ出演も痛々しいだけ。けっこう残虐だけどこれがまた超絶地味なの。
地味といえば今作のラスボスであるアポカリプスも動かなさすぎ。1983年当時の地球人に対する怒りには少なからず共感する部分もあるが、いかんせんカリスマ性がなさすぎる。“黙示録の四騎士”選びも適当だし、選ばれたほうも成り行きみたい。
結局のところあれだね。この新3部作はいかにしてチャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)をハゲさすかに眼目を置いていたわけで、そのための設定、展開なのでしょう。そういう意味ではなかなか見事なハゲっぷりであったと思います。
そしてマカヴォイのハゲっぷりとともに今作の目玉となるはずであったクイックシルバー。ユーリズミックスの名曲『Sweet Dreams』に乗って彼が行う人命救助は確かに眼福でしたが、やや冗長でしたかな。これも前作の引き延ばしでしかありません。
1980年代の名曲のひとつ『Sweet Dreams』を聴いていただいたところで、この映画に対する罵詈雑言の感想もこのへんでお開きにしましょうかね。いつもの長文ではなく、こんなショートレビューにまとめている時点で気持ちはお察しください。
あ、忘れてた。恒例のエンドロール後のオマケ映像ですが、もちろん今作にもありますよ。どうやら2017年公開予定であるヒュー・ジャックマン最後の『ウルヴァリン』シリーズへの伏線のようです。ってやっぱり終わりにする気ねーじゃんか!
個人的評価:3/10点
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