吹奏楽部や野球留学で話題の熊本・秀岳館、夏が終わる

syugakukan

今年の甲子園、厚切りジェイソンが『何で日本は、高校野球にこんなに盛り上がるんですかね? NHKで放送してますしね。WHY? すごいよね。しかも視聴率も結構とるでしょう? みんな興味があるってことですよね。母校なら応援したくなる気持ちもわかるんですけど、ほとんどの人は自分の母校じゃないでしょう? 面白い現象ですよね。僕も今年は高校野球を見てみようかな。』と言ったりもしたけど、やはりプロ野球よりも視聴率はいいんだろうなぁ、とか思いつつ20日に話題の高校が敗退した。

学校は熊本の秀岳館。
先日は吹奏楽部がコンクールを取るか甲子園の応援を取るかで話題になったのだけど、もっと情報を漁ってみると、なにやら県外から選手を集めて来たみたいだね。
それも吹奏楽部の件も重なって批判される原因になったのだろうけど、別に野球の為に県外から選手を集めてくるというのは今更何が問題なのか?という話でもある。
野球に限らずスポーツの強豪校というのは多かれ少なかれ県外、もしくは地域の外から選手を引っ張って来るというのは珍しい話でもないし、選手が叩かれるとすればそれは選手が悪いのではなくフォローをしない監督や学校側が悪いだろう。

まぁ、熊本の高校なのに熊本の選手がいないっていうのは個人的にどうかとは思うけど、これはシステムが悪いというだけの話だからね。
いっそ野球留学という制度を撤廃したらどうかね?

選手云々よりも吹奏楽部の方が問題

それよりも個人的に問題だと思っているのは吹奏楽部が甲子園の応援の為にコンクールを断念した件である。

 吹奏楽部は部員21人。4年連続の出場が懸かる南九州小編成吹奏楽コンテストの県予選を翌週に控えた7月26日、野球部が甲子園切符を手にした。

 南九州大会は8月11日。県予選を通過しても、甲子園の応援を優先すれば大会には出られない。コンテストか、甲子園か。7月下旬の職員会議は2日間にわたった。多くの教員が「コンテストに出るべきだ」と主張した。吹奏楽部の3年生6人も話し合いを重ねた。「コンテストに出たい」と涙を流す部員もいた。

西日本新聞より

この話、何がすごいかって職員会議で『多くの教員がコンテストに出るべきだ』と主張したうえに、吹奏楽部の3年生が話し合って甲子園の応援を選んだという摩訶不思議な出来事だという事。
邪推するなら、甲子園に出場という事で浮かれた学校側が何らかの横槍を入れたんじゃないかなとか思ってる。
吹奏楽部に入った部員というのは、そりゃあ甲子園の応援をしたい!という気持ちで入った人もいるかもしれないけど、大部分は甲子園云々じゃなくて吹奏楽が好きだから入ったんだと思うわけよ。
とくに今年三年の6人に関しては、2年前入部した段階で甲子園の『こ』の字すらない秀岳館だったわけだし、甲子園の応援の為に入った訳ではない事は明確だよね。

実際こんな情報も出ている

匿名の人物が言う、「大会に出たかったなんて一言も言うな。甲子園に応援に行きたいって言え」という教員の発言は、本当にあったのか。
BuzzFeedは、同校吹奏楽部に所属する1年生の女子生徒Aさん(仮名)に聞いた。常総学院との試合を終え、宿に向かう途中、取材に応えてくれた。

ーまず、西日本新聞の記事で食い違っている点、間違っている点はありますか。
いえ、私はないと思います。

ー卒業生と思われる人物が「学校側の圧力」と指摘しています。
卒業生の方も、がんばって金賞を獲得して3年連続南九州大会に出場されていて、後輩に継いでほしいという願いがあったのではないでしょうか。
南九州大会も目標でした。しかし、甲子園のスタンドに立ち、みんなと一丸になって応援する目標もありました。
南九州大会に行けないことは悔しいです。しかし、もう一つの目標を叶えることはできました。そして甲子園で野球部が、がんばってくれています。
自分たちが南九州大会に行っていれば、応援はできませんでした。甲子園に行く判断をしていただいたことで、準決勝まで進めたと思います。

ー教員から、「大会に出たかったなんて言うな。甲子園に応援に行きたいって言え」などの発言はありましたか。
ありました。しかし、それは自分たちのことも、野球部のことも考えてのことだと思います。

BuzzFeedより

結局圧力があったというわけだね。
自分たちとしては甲子園を優先したいけど、それだと角が立つから『部員に自分たちで決めさせた』という体を作って美談に仕立て上げた裏ではしっかりと圧力。
汚い、さすが大人汚い。

一応、現在監督を務めている人は2014年に就任した際に『三年以内に甲子園』という約束を守ったわけだけど、来年仮に甲子園に出場したとして、また同じことの繰り返しになるのかな?