100%を発揮できるようにすること
なによりもまず、きっちりいま現在の自分の100%を発揮することが大切です。
80%(サボり)でも120%(ラッキー)でもいけません。100%を発揮する。
(中略)
打てるかもしれない、打ってやろう、とは考えない。いまの自分では打てないというところから始める。で、そのうえで、もしこのコースに球が来たら今の自分でも打てる可能性がある、と考えてそれを待つのです。
ラッキーで他のコースも打てるかもしれないとは考えない。もしかしたら打てるかもしれないけれど、それは自分のチカラではなく運のチカラなのです。明日のプランニング 伝わらない時代の「伝わる」方法 (講談社現代新書)
- 作者: 佐藤尚之
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/05/20
- メディア: 新書
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『明日のプランニング 伝わらない時代の「伝わる」方法 (講談社現代新書)』という本に松井秀喜がテレビで言っていたという言葉が引用されているのだけど、それってチーム運営でも大事だなと。これまでは「できるかもしれない」を詰め込んだ120%リソースのスケジュールを結果として引いてしまいつつ、ある時点での破綻をトリアージしていく運営になりがちだった。しかし、それが常態化すると個々人に「これはできてなくても大丈夫」という勝手な判断が生まれていく。
見積もりの甘さや、想定の甘さもあるが「どうせリスケできる」という楽観から生まれる80%(さぼり)は結果として生産性を大きく下げるし、120%のラッキーや120%の労働時間に頼るのは間違っている。バッターの立場からすればピッチャーは敵だけど、仕事においてのピッチャーは本質的には仲間である。いま現在の100%のリソースでできるコースに球を投げるのがリーダーの役目なのだなと。
いま現在の100%を良い方向に更新していく
そのうえで「いま現在の100%」をよい方向に更新したい。安全を考えれば「できない」「やらない」と言っていけばよいし、できる人に難しい仕事を割り振って、できない人には簡単な仕事を割り振っていけばよいのだけど、そればかりだと「いま現在の100%」がよい方向に変わっていかないし、士気に関わる。
仕事があまりできないからと簡単な仕事ばかり割り振られて、シビアな判断も他人事で、それでも給料に大差がないなら「生存戦略としてそちらのが正しい」みたいなモラルハザードが起こりえる。そういう人が出てくるのは仕方がないけど「いま現在の100%」を下げる芽はつまないといけないし、個々人の立場からしても成長が織り込めない運営を前提にすべきでもない。
そんなに偉そうなことが言えるわけじゃないんだけど、いま現在の100%を素直に発揮できるファシリテーションと、いま現在の100%を向上させていかないとなぁと。愚痴を言うててもしゃーない。
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