のどかな田舎町を突如襲った正体不明の“霧"。
それが街を包んでいく中、身動きが取れずスーパーマーケットに取り残された人々。
その中にはデヴィッドと息子ビリーもいた。霧の中には“何か"がいる。次第に明らかになっていく戦慄の事実の数々。
生き残るためには、店内の人々が団結する他に術はない。
しかしデヴィッドと彼の賛同者たちは、霧の中に潜むこの世のものとは思えない恐ろしい生物の群れと戦うと同時に、
狂言的なミセス・カーモディ率いる店内の人々とも対峙しなければならなかった。
そんな中、かすかな希望を抱いて最終決断をするデヴィッドたちに待っていた驚愕の結末とは?
名作ホラーとして名高い今作。
多分、三度目くらいだがひさびさに見返してみた。
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ウィリアム・サドラー
@WizardWorld here in Chicago. Come say hi if you can. pic.twitter.com/Rj8Z5m7c39
— William Sadler (@Wm_Sadler) 2016年8月20日
観直してみるとウィリアム・サドラーのおバカキャラっぷりが光ってる。
今作では、メカニックマンのジム役として登場(↑予告動画では、慌ててガラス扉を閉めてる男性)。
ウィリアム・サドラー中心で観るとこんな感じ。
・霧が発生
メリッサ・マクブライド*1「誰か家に送ってくれないか?」と懇願→サドラー、目をそらす
主人公が霧の中の怪物に気づく→サドラー、信じずバカにする
霧の中から怪物の触手が襲いかかる→サドラー、ビビって逃げる
触手は引くが一人やられる→サドラー、言い訳して殴られる
狂信者マーシャ・ゲイ・ハーデンの説教→サドラー、信じずバカにする
・夜
自作照明を得意気に説明するサドラー→夜、照明が原因で怪鳥襲来
主人公が照明を消すよう叫ぶ→サドラー、聞かず照明付けまくる
・薬を求めドラッグストアへ
クモの怪物に捕まった被害者に襟を掴まれる→サドラー、ビビる
クモの怪物登場→サドラー、クモと目が合い叫ぶ
クモと戦闘開始→サドラー、懐中電灯照らし役
被害者の身体を裂いて子グモが→サドラー、それを見つけて叫ぶ
・なんとか帰還
帰り着く一同→サドラー、真っ先に飛び込み、泣き崩れる
狂信者マーシャ・ゲイ・ハーデンの信者増大→サドラー、信仰にハマる
子供を生け贄に捧げようと叫ぶ→サドラー、率先して子供を奪おうとする
しかし失敗→サドラー、主人公らを見送る
この最初から最後までどうしようもないヘタレっぷりが素晴らしい。
あえて状況を悪化させる役としての存在感は、さすが名バイプレイヤー。
ちなみに同じ監督フランク・ダラボンがメガホンをとった「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」にもウィリアム・サドラーは出演してる。
信頼があるからこそ、めんどくさい役をベテランに担ってもらったってことでしょう。
ザ・フォッグ
霧の中から何かが~というとジョン・カーペンターの「ザ・フォッグ(1980)」をまず連想して、原作が同じかと勘違いしていたんだけれど、あちらはカーペンターオリジナルで「ミスト」はキング原作だそうで。
「ミスト」のほうが、クトゥルフ的なよくわからない怪物なので怖さは上の印象。
そしてあの映画版「ミスト」オリジナルのオチはやはり秀逸。
原作はさらに手前の部分で終わる。
もし未見なら、是非ウィリアム・サドラーをメインでご覧ください。
個人的には、最後も寝返ってついていくが、襲撃に錯乱して霧の中を走り、周囲を怪物に囲まれて泣きながら祈っているサドラーが山程の怪物に襲われる、みたいなシーンを見たかったなー。
みっともなく死んでいく姿があのキャラには合ってるのに。
*1:ウォーキング・デッドで強キャラの短髪女性