ぼり@板前ライターです!
今回は板前さんのお給料のお話をちょっと。
板前修行ときくと、「キツイ、長時間労働、安月給」という絶望的なフレーズを耳にすることがあります。
そしてお金に関してはコレ、まあまあ当たってます。
でも、単純に生きていく上ではそんなに困らないし、無駄遣いしなきゃ結構貯金もできます。
安月給の板前さんがどうしてお金を貯金できるのか?それについて掘り進めていきます。
板前(見習い)のお給料
これについては個人店なのか、大きめの料亭やホテルなどの「会社」かどうかでかなり変動します。なのでぼくのケースでありのままを発表していきます。
個人割烹店(関西)
- 休日 週休1.5日(平日フル、土曜午後出勤、日曜お休み)
- 食事 3食付
- 実労働 約370h/月
- 休憩 30分/1日
- 給与 ¥130,000(現金支給)
- 昇級 ¥10,000/1年
こんな感じです。ちなみに福利厚生や税金の店舗側の負担は一切なしです。
ただし、個人店同士で組合を作っていたので、「国民健康保険」だけはちょっとお安く入ることができました。
料亭(関東)
- 休日 週休1.5日(シフト制週1休、日曜半日営業)
- 食事 2食付
- 実労働 約400h/月
- 休憩 30分/1日
- 給与 ¥130,000(現金支給)
- 昇級 実力、ポジションに応じて変動()
- 賞与 年2回、入社時3万円
大きなお店になると「個人店」ではなく「会社」になるので 、福利厚生やボーナスなど、一般企業に近い就業体系が多くなってきます。
ちなみにぼくは一番下っ端での入社から、4年間でお刺身を切らせていただく「板場」まで昇進した上で、20万円頂いていました。
残業という概念は基本的にない
ここからがさらに現実となってくるところなのですが、基本的に残業代という概念はありません。
ぼくがいままで聞いてきたところで、少なくとも板前さんで個人店で残業代をいただけるところは聞いたことがありません。
ただ、ホテルぐらいまで大きくなると残業代もきちんと出るところもあるみたいですね。
それでも貯金はできる
こうやってみるとけっこうキツイ金額ですよね?でも貯金はできるんです。
「寮」と「まかない」があるので。
寮制度についてまとめた記事はコチラ
寮(住むところ)があって、まかない(食事)が出る。ということは正直生活にかかってくるお金って、お休みの日の食事代と携帯料金くらいです。
なので、寮にいるうちにお金のかかる包丁を買ってみたり、普段は行かないようなちょっとお高めの料理やさんに勉強がてら行く人が多いです。
生きていくことに関してだけで言えば、寮生活を耐えられる人は板前さんになれば困ることはありません。
体力的には間違いなくキツイですけどね。
さいごに
飲食店は本当にお店によって全然ルールが違います。
今回ぼくが挙げた例も本当にわずかな情報なので、「とにかく俺あのお店で働きたいんだ!!」って人じゃない限りはしっかりと下調べをしましょう。
ヘタに自分の思っていた飲食のイメージと違うところに修行に入って、「何にもできない半人前なんだからわがまま言うんじゃねぇ!」なんて言われたらそりゃ人間誰でもつぶれます。
以上、ぼりでした!