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「倖田來未が歌っている曲のパクリ騒動は、JPOPの形骸化が招いた悲劇だ」――そんな解説が投稿動画サイト「ニコニコ動画」にアップされ、一週間で19万回閲覧されるなど大きな話題になっている。安易にヒット曲を生み出そうと、日本人好みの同じコード進行で作った曲の氾濫が元凶で、ここから脱却しないと今後もパクリ騒動が頻発する、と断じている。
動画は「JPOPサウンドの核心部分が、実は1つのコード進行で出来ていた」というタイトルで、音楽専門家とみられる「音極道」と名乗る人物が2008年10月16日にアップした。2回に分けられたこの動画は、現在トータルで19万以上の閲覧。コメント数も2万5千を超えている。
動画での解説によれば、現在のJPOPの曲作りは、日本人が気持ちよく感じる特定のコード進行(動画内では『王道進行』と命名)の安直な乱用がエスカレート。曲の形骸化、パターン化、マンネリ化が急速に進んでいる、と指摘。結果的に曲が似てしまうのは当然としている。
この動画をアップしたきっかけの一つが倖田來未のパクリ騒動。06年10月18日に幸田がリリースした「夢のうた」が、05年7月27日発売の奥華子のシングル「やさしい花」のパクリだとネットで話題になった。この2つの曲には、「王道進行」のFmaj7,G7,Em7,Amという4つの循環コードと、それらの代替コード(キーがCメジャーの場合)が使われている。
しかも「夢のうた」は曲全体の伴奏譜ともいえる、コード進行に沿って単純に音符を付けただけ。何のひねりもないベタベタな「王道進行」で作られているため、過去の曲の何かに似るのは当然。
「パクリというより、もっと別な構造的な問題。サウンドが形骸化した結果生まれた必然と捉えるべき現象だ」
と動画では説明している。さらに、元ネタと騒がれた「やさしい花」についても、オリジナリティーは殆ど感じられない、と切り捨てている。
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