「かぐら」の大きさに驚き

県内外の家族ら見学

 東大宇宙線研究所が岐阜県飛騨市神岡町の神岡鉱山地下に建造した大型低温重力波望遠鏡「かぐら」の見学会が24日開かれ、県内外の家族連れら約350人が最先端の科学技術に触れた。

 かぐらは、アインシュタインが約100年前に存在を予言した重力波(時空の揺れ)の検出を目指す大型観測施設で、昨年11月に完成した。地下200メートルに長さ3キロ、直径80センチのステンレス製真空パイプ2本をL字形に配置。遠隔操作でレーザー光線を中央部と両端に設置した鏡に照射し、重力波の到達に伴う微少なゆがみを検出する。

 見学会は、重力波天文学という新たなサイエンス分野を広く知ってもらおうと、同研究所と飛騨市などが昨年に続いて企画した。参加者は望遠鏡を格納する巨大な地下トンネルを巡り、研究者から説明を受けた。

 かぐらは今年3月から4月にかけて試験運転を行った。現在、感度を数十倍に上げるための改良作業に取り組んでおり、2年後に本格観測に入る計画。

画像大型低温重力波望遠鏡「かぐら」の真空パイプを見学する参加者=岐阜県飛騨市神岡町跡津、神岡鉱山地下

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