有償譲渡、市に打診 旧新興製作所跡地・花巻
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解体業者 6億円超提案 花巻市城内と同市御田屋町にまたがる旧新興製作所跡地をめぐり、市が一部土地の有償譲渡を打診されていたことが、19日までに分かった。跡地を所有する仙台市の不動産代理・仲介業者から十分な支払いを得ていない同市の解体業者が、花巻市の買い取りを望んでいるという。提示額は、不動産鑑定評価額を大きく上回る約6億6600万円。 市によると、解体業者から打診があったのは6月。不動産代理・仲介業者の支払いが滞っていることから、残金総額約4億円の保全のため、跡地の2万2409平方メートルに抵当権を設定し仮登記。このうち「上部平坦(へいたん)地」とされる同市城内の1万4682平方メートルで、買い取りが持ち掛けられた。 跡地の今後については、パチンコ店とホームセンターの建設が見込まれるなど、当初は専門業者などによる一体的開発が想定されていた。ただ、今も解体作業が続く現時点では開発行為に伴い必要となる申請が市に出されておらず、具体的にはまとまっていない可能性もあるとみられる。 提示額は当初、3・3平方メートル当たり17万円の7億5500万円だったが、その後、同15万円の約6億6600万円までは減額の交渉に応じるとの意向が示されたという。上部平坦地における不動産鑑定評価額は2012年10月時点で2億2468万円となっており、現在はさらに下がっていると予測される。 市では、既存不適格の構造物と想定される敷地内の擁壁について、必要な補修額を鑑定評価額から差し引いた額が妥当との判断から、取得検討の前提として擁壁補修の必要性調査と、上部平坦地にある本館、別館底地以外を対象にした文化財試掘調査への理解を、8月中旬に申し入れたという。 上部平坦地は、かつての「東公園」とみられる部分で、花巻城址(じょうし)にある跡地の中でも歴史的に由緒ある土地とされる。一時、市が上部平坦地のみでの取得を企図したものの、当時の所有者からは了承が得られなかった。 |