後藤隆之
2016年8月16日02時29分
命令に従ううち、友人らは犠牲になり、自分はたまたま生き残った。「運命が狂ったんです」。名古屋市瑞穂区に住む山田斂(おさむ)さん(93)は元特攻隊員だ。
20歳だった1943年、海軍飛行科の予備学生になった。広島・福山に配属され、45年に特攻隊「琴平水偵隊」に入るよう指示された。
沖縄付近の米艦への出撃に備えるため、命じられて熊本・天草の基地に移動した。その後、特攻の順番が後回しになったと伝えられた。操縦技術を評価されたために、飛行速度が遅くて扱いが難しい機体に乗り換えるよう指示され、その機体で特攻が可能かどうかを検証することになった。
「(順番が)遅れたのは偶然。…
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