【イスタンブール=佐野彰洋】シリア人権監視団(英国)によると、アサド政権軍は18日、北東部ハサカで少数民族クルド人武装勢力の拠点を空爆した。ハサカでは政権側民兵とクルド人勢力との間で武力衝突が起きており、空爆と地上での衝突で民間人を含む多数の死傷者が発生した。2011年に始まったシリア内戦で、政権軍がクルド人拠点を空爆するのは初めて。
シリアのクルド人勢力は過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討で米国と協力し、トルコとの国境沿いに支配地域を広げてきた。ISなどの弱体化に伴い、アサド政権がクルド人勢力の押さえ込みに着手した可能性がある。