こんにちは。りえです。
今日は、看護師という職種の悩みについて、書いてみたいと思います。
職業を聞かれて、看護師っていうと、結構すごいねとか、仕事があっていいな~とか、給料いいんでしょ~、なんていわれたりします。
実際、看護師の資格を持っているだけで、働ける場所ってかなり広がるので、この資格は本当に持っていてよかった資格です。本当に!!
今、看護学生のみなさんは、どんなに勉強がつらくても、実習がつらくても、とっておくと、あとあとがんばってよかったなって心の底から思うので、なんとか、がんばってみてください。(実体験。でも、無理しないでね。)
でもね、実際、看護師として、楽しくイキイキ働くためには、自分に合った職場で働くのが本当に重要だなって思うんです。
その理由に、看護師って、意外と病んでる人が多い。
仕事がつらい、やめたい、もう疲れてしまった、わたしってだめなやつかも…
そうやって、どんどんマイナスな気持ちが強くなって、職場をやめてしまったり、これなくなってしまった、いわゆるうつ状態みたいになってしまった方を、わたしも実際、何人か見てきました。
事実、わたしも市立病院で働いていた時は、やめたいって思ったことは幾度となくあったし、看護師の勤務形態がきつすぎて、労働組合で勤務条件の改善のために動いてくれてはいるけど、なかなか改善はされないのが現状でした。
まだまだ、大変な仕事なんですね。
わたしは新卒で3年半、市立病院で勤務し、今は転職して美容外科で働いています。
そこで心の底から思ったのが、美容外科が、自分にとても合っていて、看護師の資格を存分に生かせる仕事だってこと!!
やっぱり、人間、好き嫌いや向き不向きってありますよね。
だからこそ、自分にとって最適な仕事を選ぶべきなんです!!
別に夜勤が合わなくて、市民病院で続けられなくても、自分を責めることなんてないです。
もちろん、看護師としての基本的なスキルがないと、急に緊急時の対応などにおわれたときに困ってしまうので、初めは市立病院などで経験を積むのは賛成です。
でも、知識や経験を積んでから、他の働き方をしてみるのは大いにアリだなと。
仕事の楽しさって、人間関係の良しあしもあるとは思いますが、夜勤の有無や仕事内容など、それぞれの職場の特徴をよく知って、自分に合ったところを選択する。
これだけでだいぶストレスが減るはずです。
今回は、看護師の資格を持っているとどんな働き方ができるのか、まとめてみたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- ①病院
- ②クリニック
- ③美容外科・美容皮膚科
- ④ツアーナース
- ⑤イベントナース
- ⑥高齢者施設
- ⑧訪問看護
- ⑨保育園
- ⑩産業看護師
- ⑪製薬メーカー(治験コーディネーター)
- ⑫医療機器メーカー(クリニカルスペシャリスト)
- まとめ
①病院
看護師が働く場所でもっとも一般的な、病院。
病院だけでも、病棟、外来、透析、手術室、訪問看護など、配属される場所によって仕事内容が変わってきます。
夜勤の形態や、何科に配属されるか、急性期・慢性期でも全く変わってきます。
メリット
・クリニックなどと比べ、研修をしっかりしてくれることが多く、知識や技術を学べる
・プリセプター(新人のお世話係)がついてくれるところが多いので、質問や相談がしやすい雰囲気がある
・立派なキャリアとして認められ、次の転職に有利
・人数が多い病棟は比較的、休みを取りやすい
・看護研究や病棟の勉強会などがあるので、知識がつく
・看護をしているという充実感、達成感、やりがいが味わえる
デメリット
・忙しい病棟、部署にあたると夜勤が多かったり、サービス残業が多かったりする
・結果、イライラしたり、病んだり、疲れが取れないことも…
・夜勤がつらい人には交代勤務がつらく感じることも…
・休みの日でも病棟会や勉強会などがあるところも…
・数年に1度、勤務交代で移動の可能性がある
どんな人がむいているか?
看護師として、看護をしたい!という方は、充実感ややりがいを持って働けるでしょう。
また、勉強好きな方、キャリアを積みたい方、スキルアップを目指す方にはぴったりの職場です。
夜勤が好きな方もむいています。
病院や科、勤務形態によって、印象がまったく変わってくるので、口コミや情報サイトなどでチェックして、自分の働きやすい職場を希望しましょう。
②クリニック
大きな病院と比べ、クリニックは時間できちんと終われたり、ゆったりと働けるところが多いようです。
メリット
・夜勤がないクリニックが多いので、体が楽
・人間関係になじんだ後は仕事がしやすい
・休みは土日祝日と休診日で、規則正しいところが多い
・あまり高度な知識は要求されない
デメリット
・夜勤がない分、給料が安くなりがち
・人数が少ないクリニックだと、急な休みがとりづらい
・給料や退職金、福利厚生はクリニックによってまちまち
・看護師としての仕事だけでなく、雑務も多いため、人によっては物足りなさを感じることがある
どんな人がむいているか?
少人数のスタッフ間で、密なコミニュケーションを取るのが苦痛でない人。
夜勤ができない、土日休みがいい、など規則正しい働き方がしたい方にはオススメの職場です。
また、緊急で手術や急変に遭遇することはほぼないので、そういった緊迫した現場が精神的につらい方はクリニックがいいでしょう。
バイタルチェック、注射・採血など基本的な技術は必要です。
③美容外科・美容皮膚科
看護師の資格で働ける仕事の中でも、少し特殊な仕事です。
病気の人がくる場所ではないため看護をするというより、お客様に接客をする、というイメージ。
仕事内容は脱毛や、美顔の機械の照射、手術の介助、点滴、採血などです。クリニックによっては受付や電話対応、薬や物品の補充などをするところもあります。
メリット
・美容の知識がつき、施術が割引でできたりするので自分もキレイになれる
・夜勤がないクリニックが多いので、体が楽
・給料は高め。
・清潔不潔、採血・点滴、バイタルチェックなど基本的な手技があれば、あとは接客が主なので、高度な看護技術は要求されない
・清潔な職場で、楽しく仕事ができる
・勤務開始時間が遅めでゆったり仕事に行ける
・急変や緊迫した状況になることはほとんどない
デメリット
・土日祝日が稼ぎ時なので、土日の休みがとりづらい
・スタッフの人数が少ないので、急な休みや長期の休みがとりづらい
・勤務終了時間が遅め
・看護師としての経験やキャリアは磨かれず、評価されにくい
・看護技術をほとんど使わないので、物足りなくなる人も。
・初めの研修期間は機械の照射を覚えるのがむずかしかった(看護師として働いていると、やったことのないことだったので)
どんな人がむいているか?
美容が好きな人、きれいになりたい人、人をきれいにするのが好きな人は本当におすすめです。
また、病棟勤務に疲れてしまった人、緊迫した現場が苦手な方にもおすすめ。
接客なので、明るく丁寧に接することができれば、OKです。
ただ、時間通り終われるのですが、勤務時間が遅めなので子どもがいる方は働きづらいかも。土日の行事やお迎えの問題など、家族に協力してもらわないと難しいかもしれません。
夜勤がなくて、給料もいいし、楽しいので独身の方にはぜひぜひおすすめしたい仕事です。
④ツアーナース
最近、求人情報が増えてきている職場です。
仕事の内容としては看護師なのですが、旅行や研修などに添乗し、ツアー参加者の健康管理を行う仕事です。
高校生の修学旅行に添乗するケースもあるそうです。
メリット
・仕事でいろいろな場所に行くことができ、給料ももらえる
・自分のスケジュールに合わせて働くことができる
デメリット
・打ち合わせで時間がかかったりして、時給換算にするとかなりやすくなってしまうこともある
・医療従事者として1人で行くわけなので、自分1人で判断する必要も出てくる
・24時間対応のこともある
どんな人がむいているか?
時給ではなく、数日でいくら入る、という感じなので、純粋に色んなところに行くのが楽しい方、一気に数万円が手に入るのがうれしい方におすすめです。
海外での仕事もあるようなので、旅費もかからずお給料ももらえて、お得感がありますね。旅行が好きな方はむいていますね。
単発のアルバイトのため、自分で予定を組める、固定のスタッフや組織に縛られないで働けます。
⑤イベントナース
こちらもツアーナースと同様、単発でのお仕事になります。
野外コンサートの会場や、スポーツが行われるスタジアムなど、イベント会場を訪れる主に一般の人の病気・ケガなどへの対応をします。
その時々の状況によって、楽だったり、大変だったりします。
メリット
・自分のスケジュールに合わせて働くことができる
・何事もなければ、効率よく稼ぐことができる
・イベント会場に無料で行ける
デメリット
・ツアーナース同様、自分1人で判断する必要も出てくる
・大きなイベントだと、熱中症などの急病人が多く出たりした場合、たくさんの人を看護しなければいけない可能性もある
どんな人がむいているか?
スケジュールのあいたときにタイミングが合えばいれられるので、ちょっとしたお小遣い稼ぎにもいいですね。
会場の雰囲気が好きな方は楽しめそうですね。
ハプニングに、冷静に対応できる人がむいています。
⑥高齢者施設
・介護老人保健施設
・居宅介護支援事業所
・介護付き有料老人ホーム
などの施設の中で、入所している方の健康管理や投薬などを担当します。
介護に関することは、介護職の方がやってくれることが多く、看護師は、急変時の対応や人工肛門・インスリン注射などを担当します。
日本では高齢者が増えているので、こういった施設での看護師の求人は増えていっています。
メリット
・急患が少ない施設だと落ち着いて仕事をすることができる
・給料が高め
・一般的に急変や緊迫した状況になることが少ない
デメリット
・施設や状況によっては急変が多く、対応に追われることがある
・状況によって、自分で判断する必要も出てくる
・看護と介護の境目があいまいで、臨機応変に対応する必要があることもある
・一般の病院勤務と比べ、スキルアップは難しい
どんな人がむいているか?
高齢者とのコミュニケーション能力がある方は特にむいています。
終末期の施設などは、最後を看取ることもあるので必要以上に感情移入しないという資質も必要です。
経験を積むほど、給料が高くなる傾向があります。
⑧訪問看護
在宅で療養している利用者の方の自宅を訪問し、医療行為や看護ケアを提供します。
メリット
・1日数時間、週何日、などスケジュールがあえば自分の理想のスケジュールで働くことができる
・一人一人にむきあった看護を自分で考えて提供することができる
デメリット
・急変時は状況によって、自分で判断する必要も出てくる
・24時間対応の場合は呼ばれたら出勤する必要があることも。
どんな人にむいているか?
利用者やそのご家族とのコミュニケーションをとるのが得意な方、時間でやることが決められている場合が多いので、時間配分よく作業できる方は特におすすめです。
短時間や週何日、という働き方ができるので、子どもがいる方なんかは働きやすい仕事ですね。
⑨保育園
0歳児や1歳児の保育を行う保育園では、看護師を募集することがあります。
乳幼児の場合、急変やケガをすることもあるため、その時の対応や普段のお世話、園によっては保護者に配る、健康のお便りの作成をするという仕事もあるようです。
メリット
・夜勤や時間外勤務がほとんどない
・赤ちゃんに癒される
・規則正しく働ける
デメリット
・看護師としてのスキルアップや復職が難しくなりがち
・言葉が通じない分、苦労することも。
・保育中に何かあった場合、保護者に説明・謝罪をしなければいけない
どんな人がむいているか?
子ども、赤ちゃんが好きな人には特におすすめの仕事です。
時間も残業が少ない所が多いようなので、そういったところも魅力の一つです。
⑩産業看護師
企業の保健室には保健師がいることが多いのですが、従業員の健康管理や健康診断のデータ管理などの業務を専門に行う看護師を産業看護師といいます。
産業看護師の資格は学会資格ですが、一定条件をクリアすれば認定を受け、登録することもできるようです。(日本産業衛生学会 産業看護部会)
メリット
・夜勤や時間外勤務がほとんどない
・規則正しく働ける
・福利厚生がしっかりしていることが多い
デメリット
・夜勤がない分、給料は少なめ
・健康診断など、時期によっては忙しくなることがある
・パソコンのスキルが必要なことが多い
・人気が高く、なかなか空きが出ない
どんな人がむいているか?
従業員の方の健康や精神的な悩みを聞いたり、相談に乗ることも仕事のうちなので、聞き上手な人はむいているでしょう。
パソコンができるほうがいいようです。
⑪製薬メーカー(治験コーディネーター)
治験(臨床試験)に関わる仕事です。
指定された病院内で、被験者の方に治験内容の説明を行ったり、不安の軽減をするために身体的・精神的なケアやサポートをするのが仕事です。
メリット
・夜勤や時間外勤務が少ない
・新薬の開発に関わることができる
・規則正しく働ける
デメリット
・たくさんの素質が必要(下記参照)
・誰でも簡単にできるものではない
・出張が必要なこともある
どんな人がむいているか?
日本SMO協会では、治験コーディネーターに求められる素質として、以下の事が挙げられています。
・誠実さ、明るさ、粘り強さなどの資質
・コンピュータを使用する能力
・治験実施計画書を理解する能力
・薬理、薬物動態、統計解析、疾患背景等を理解する能力
・事務処理能力(文書作成・経理処理等)
・薬事関連法規を理解する能力・医師との専門的な会話ができる能力
・治験の手順を把握する理解力
・治験チーム全体を調和させる調整力
・様々な場面での判断力
このように、たくさんの素質が必要とはされますが、その分、誰でも簡単に出来るものではなく、やりがいや充実感を感じることができるでしょう。
⑫医療機器メーカー(クリニカルスペシャリスト)
医療機器メーカーなどで働く看護師のことで、医療機器メーカーが開発した機器や用具を顧客に買ってもらうための営業活動をする仕事です。
看護師の資格が必ず必要な仕事ではありませんが、製品などについて説明する際に医療に関する専門的な知識が求められることから、看護師の求人があるようです。
メリット
・夜勤がない
・土日休みが多い
・給料が高め
・命にかかわる仕事ではないので、精神的負担が少ない
デメリット
・場合によっては出張や時間外勤務がある
・営業職なので、ノルマがある場合が多く、精神的負担になる場合がある
どんな人がむいているか?
営業なので、コミュニケーション能力や英語力、パソコンスキルも必要となってきます。
目標を決め、成果を出していくのが好きな人、看護とはまた違った仕事をしてみたい方におすすめです。
まとめ
看護師の資格って、こんなにいろいろ生かせるんですね!!
夜勤や過酷な勤務に、疲れてしまったあなた。
ミスが多く、落ち込んで、もう命を扱う責任感に耐えられないから、看護師は続けられない…そんなあなた。
子どもができて、勤務時間を短くしたいあなた。
せっかく看護師になろうと思い立ち、一生懸命勉強して苦労してとった資格です。
できたら資格を生かして、楽しく仕事をしたいですよね。
そのためにも、自分で自分の好きなことや向き不向きを分析し、自分に合った職場を探してみるのが大事なんじゃないか、ってわたしは思います。
悲しいかな、仕事って、わたしたちにとって、本当に大きなウエイトを占めますよね。
フルタイム勤務だと、通勤時間を合わせるとほとんどの時間、仕事で一日が終わってしまうのではないでしょうか?
その仕事がつらく、あわないものだったら、やっぱり、人生思いっきり楽しめないですよ。
でも、あなたは仕事をするために生まれてきたんでしょうか?
もちろん、やりがいを感じ、この仕事をするために自分は生まれてきたんだ~!!なんて思えたら幸せなことですが、多くの人は、生きるために仕事を選択し、働いているはずです。
もっと、自分がイキイキできるように、仕事を選択してみてもいいんじゃないでしょうか?
年を取ったり、子どもができたりすればやりたいことも変わるし、ライフスタイルもガラッと変わるはずです。
終身雇用や、長くいれば給料が上がる時代が終わった今、自分のライフスタイルに合わせ、仕事を選択していくのもアリだな、そう思ったわたしでした。
今悩んでいるあなたが、ステキな職場に出会えますように。