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自転車 単独死亡事故相次ぐ 過去10年0件も今年すでに3件

自転車の交通安全確保のため、走行指導帯が整備された県道も=金沢市の県道窪野々市線で

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県警が注意喚起

 自転車の単独死亡事故が県内で今年に入って三件発生している。県警によると、過去十年で同様の事故はゼロだった。県警交通企画課は「まれな事故かもしれないが、年齢に関係なく起こり得る」と、自転車のルール順守と注意を呼び掛けている。(並木智子、草野大貴)

 今月八日昼すぎ。金沢市別所町の県道で、自転車に乗っていた市内の高校一年の男子生徒(16)が道路脇の側溝にタイヤがはまって転倒し、外傷性心破裂で亡くなった。現場は下り坂の左カーブで、金沢中署は、スピードが出ていたことやハンドルの操作ミスの可能性があるとみている。男子生徒はこの日、十六歳になったばかりだった。

 一月二十八日には小松市の市道で、自転車の市内の無職男性(67)が転倒し、首の骨を損傷して死亡。小松署は、ハンドル操作を誤り、前のめりになって投げ出されたとみている。四月二十四日にも、白山市の自転車道で市内の男性会社役員(61)が倒れているのが見つかり、亡くなっている。近くには自転車があり、男性の頭部に傷があった。いずれも持病など健康上の要因はなかったという。

 県警によると、今年は自転車での死亡事故が六件あるが、うち三件が単独の事故。この十年では皆無だった単独事故は、今年は一転して相次いでいる。単独のため、明確な事故原因の特定は難しいが、背景には自転車は車やバイクと比べて身を守る物が少なく、転倒などの際にじかに体に損傷を受け、けがの危険性が高まりがちになることがある。

 同課は、坂道や狭い道など場所に応じた速度の調整や、子どもや高齢者のヘルメットの着用などを促している。道交法では、保護者に対し、子どもが自転車に乗るときにヘルメットをかぶらせるよう努めなければならないと定めている。

 同課幹部は「ブレーキの利き具合など自転車の点検も大切。運転に集中し自分でコントロールできる速度で走ることを心掛けてほしい」と話している。

 

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