東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

視覚障害者協会が転落防止策を提言へ 「こういう駅こそホームドアを」

事故を受け、東京メトロ銀座線青山一丁目駅で行われた視覚障害者による調査=18日

写真

 東京都港区の東京メトロ銀座線青山一丁目駅で、盲導犬を連れた世田谷区の会社員品田直人さん(55)がホームから転落、電車にはねられて死亡した事故で、東京視覚障害者協会の会員らが十八日、現場を訪れて調査した。

 視覚障害のある四人が東京メトロ社員から事故の説明を受けた後、ホームの点字ブロック上を歩いた。今回の調査結果に基づき事故防止策をまとめ、東京メトロに提言する考え。

 同駅にはホームドアはなく、点字ブロックに一部がかかる形で柱が設置されている。盲導犬を連れて歩いた副会長の田中章治さん(70)は「点字ブロック上に柱があればぶつかって方向感覚が狂う。こういう駅こそ優先的にホームドアを整備してほしい」と訴えた。

 ホームには電車が進入するたびに音が反響。白杖を持って歩いた山城完治さん(60)は「駅員のアナウンスがあってもこれだけうるさいと聞こえない」と話した。

 また、全国六十一の視覚障害者団体でつくる日本盲人会連合(東京)も十九日以降、独自に事故状況を調査する。同連合の幹部は「視覚障害者が、より安全にホームを歩けるように見解をまとめ、国土交通省に報告したい」としている。

 

この記事を印刷する

PR情報