怪しい勧誘は突然に。
きっかけは大学時代の友人のLINE
そろそろ就職活動始めないとなー、と思っていた近頃。
既卒に強い就活エージェントの話を聞きに行こう、と決めたころ、一通のLINEが。
「ひさしぶり~元気?」
送り主は、大学時代に仲が良かった友達でした。
なんでも、僕が日本に帰ってきたことを知ったので、久しぶりに会いたいとのこと。
そりゃ、僕も会いに行きたくなるじゃないですか。
用事もあるし、ちょうどいいか、と彼に会うことにしました。
すると、こんなLINEが送られてきました。
「夕方からセミナーがあるんだけど、来る?キャリアに関することだから、ちょうどいいかなと思って。」
少し違和感を覚えました。
久しぶりに会うやつをセミナーに誘うか?
しかも、セミナーの講師のプロフィールがことごとく胡散臭い。
でも、まあいいか、と思い、そのセミナーに行くことにしました。
そして昨日。
僕と彼は、2年ぶりの再会を果たしました。
僕に似て、相変わらずのんびりとしている彼。
大学時代の話をしながら、セミナー会場へ向かいました。
夕方と言われていたのに、セミナー開始は夜8時半。
小さな会場には、多くの人が詰めかけていました。
このときは、よっぽど人気がある講演なんだなあ、と思うだけでした。
カリスマ登場、惹きつけられる僕
開始予定時刻を少し過ぎ、ようやく講師が登場。
講師のプロフィールは、
「某有名企業(実際は会社名が出ていました)で最年少役員に。企業でのキャリアに疑問を感じ、生き方を追求するため退職。裕福について研究し尽くした結果、豊かな人生を実現。駅直結のタワーマンション最上階に在住。(意訳)」
というもの。
実際はもう少し胡散臭いポイントがあったんですけどね。
しかしこのカリスマ講師、話がうまいうまい。
笑いを織り交ぜながら、要所要所を的確なフレーズでびしっと締める。
人生を通して、キャリア、豊かさについて死ぬ気で考え抜いてきた、という経験からくる、説得力がある講演に、僕は当然惹きつけられていきました。
彼ほど上手に説明はできませんが、僕なりにポイントを説明します。
- 学校を出たら働く。当たり前のようだけど、だれもそうしろなんて言ってないよね?
- 不満があるなら、どうしてその状態を続けるの?
- 豊かになりたいなら、93%の普通の人間に聞きに行っちゃだめ。豊かな人に聞きにいかないと。
- 24時間が平等に与えられてるのに、結果が違うのはどうして?
- 考え方を変えれば、行動が変わる。
箇条書きだけでも、結構納得できませんか?
こういった自分の価値観を揺るがすようなポイントを、講演のプロが、自らの体験談と笑いを絡めながら畳みかけていくのです。
「確かにそうだ!そうだ!どうしたらいいの?」
となりませんか?
じゃあ、どうしたらいいのか?
残念ながら、そこに至るには大きなハードルを越えなければなりません。
「できっこない」と思ってしまう自分との決別
講師いわく、これからの社会のポイントは
- 国や会社に依存するな
- 視野をひろげろ
- 情報レベルを上げろ
の3つ。
「これができていないのに、老後どうするの?下流老人になるの?
周りの人がそうなっていく間に、僕は45でリタイアして、ヘリコプターで全国を飛び回って、タワーマンションに住んでるんだ。
でも、ベンツはいらないかな。
ベンツは日本の道路に向いてないってわかったからね(笑)」
「でも、一番大事なのは、『あなただからできるんでしょ?』とか、『私には無理です!』という自分とおさらばすることなんだ。
5%の豊かな人と、95%の一般人。
人それぞれ考え方は違うけれど、豊かな人には傾向がある!
私は実際に、裕福な人について調べて調べて調べ抜いた!
豊かな人に共通する傾向、それは、『私は出来る』という自信なんだ。
現状に言い訳をしている限り、豊かになることなんて決してないのだ。
そして、節約、投資なんて効果がない。
その程度の金は、今後必要な金額に全く足りない。
一番有効なのは、増収。
副業をして、自らの器をひろげ、使えるお金を増やす。
でも、ただ仕事を増やすだけでは、時間が失われていくだけ。
一日は24時間しかないからね。
最高の選択は、《不労所得》だ。
ほとんどの人は、この不労所得の存在を知らない。
情報を知らず、かつ得ようとしない。
今から私が説明する不労所得っていうのは、権利ビジネスから得られる収入のこと。
知りたければ教えるけど、できるかどうかはその人次第。
未来に向かって、私のように努力できますか?」
逃げ道を完全に解放する
相当大変なハードルだ。
自分の弱さを封じ込めるのは、とてつもなく困難だ。
でも、あの人はできたんだ。
僕にもできるかもしれない…
そして講師が次に発したことばは、僕の胸を貫いた。
「やりたくない、と思ったら、やらなくてもいいんです。私は押し付けたりしません。あなたの人生です。」
なんだって!?
まさか、ここから逃げ出してしまってもいいのか!?
ふと周りを見ると、すべての参加者が、講師の目をじっと見つめていた。
講師もまた、会場にいるひとりひとりに目を合わせ、こういった。
「私がどのようにして今の豊かな生活を手に入れたか。それを知りたい方は、明日の夜八時に、ここに来てください。」