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子ども達に一番身に付けてほしいのは、死なない力だ

子育て・教育

子ども達に一番身に付けてほしいのは、死なない力だ

元・民間人校長・山口照美【新連載】/親達は祈る。「どうかこの子が私より先に死にませんように」、と

日経DUAL創刊時から、連載「ママ世代公募校長奮闘記」を執筆してきた大阪市立敷津小学校・元校長の山口照美さん。この4月からは、元民間人校長として教育行政に関わる山口さん。そんな山口さんの言葉をストレートに伝える新連載がスタートしました! 

* 本連載の最後のページには、大人ではなく“お子さんに向けた”山口さんからのメッセージがあります。ぜひパパやママが声に出して読んであげてください。

未来を生きる力――、それは「死なない力」だ

 民間人校長として3年の任期を終え、行政職に異動となった。学校の現場経験を持ち、かつ民間人である立場で教育行政に関わってほしいとのことだった。校長として当たり前に4年目を迎えると思っていたので、周りも驚いたが自分が一番驚いている。

 4月1日より現場を離れて、4カ月が経った。子どものための仕事に変わりは無いが、学校との距離が遠くなりさびしくてたまらない。現場から行政に来た先輩達も、みんな同じ気持ちを抱えながら、自治体丸ごとの教育をいかによくするか、奮闘している。やるしかない。

 ただし、発信はかなり難しくなった。よって、この連載に関しては所属する組織とは関係無く、「あくまで一個人として」塾講師・起業家・民間人校長の経験を持った子育て世代の女性として、思いを発信したい。

 小学校にいたころ、「校長先生のお話(校長講話)」を毎週月曜日に行っていた。1年生から6年生までが分かるように話すのは難しい。月に一度は、講堂でパワーポイントを使った講話をしていた。たった10分間の授業。私は塾や予備校でたくさんの子どもを教えてきたが、教員免許を持っていない。授業が大好きなのにできない、そんな私にとっての唯一の機会が「校長先生のお話」だった。

 そこで連載を再開するにあたって「校長先生のお話」の続きをしたい、と思った。

 最後の1ページは、子ども達に呼びかける形で書いている。「未来を生きる力」をテーマに、さまざまな角度からボールを投げていきたい。正解は1つではない。親子で受け止め、キャッチボールしながら、考える機会になることを願っている。

 「未来を生きる力」と考えたとき、たくさんの能力や知識が思い当たる。ITスキルや、自由な発想力、グローバルなコミュニケーション能力など。さて、最初に取り上げるべき「力」をどうしよう? 書き手として、しばし悶々と数日考え続けた。しかし、どうしてもこの答えしか思いつかない。予測できない20年後の未来を生きる、子ども達につけたい力。

 それは、「死なない力」だ。

次ページ 「発想のすごい詩」が「祈りの詩」とな...

連載バックナンバー

山口照美 20年後の未来を生きる力を育てよう!

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