またゼロ成長 リオの喧騒にカキ消された「悲惨なGDP」
新聞もテレビも報道はリオ五輪一色で「ときどきSMAP解散」といった具合だ。安倍首相も長期休暇をたっぷり取って、山梨の別荘でゴルフ三昧である。平和なお盆休みムードの中、4~6月期のGDP速報値がさりげなく発表された。
メダルラッシュの喧噪に埋もれ、どのメディアとも検証や議論を行う気すらないようだが、今回のGDPは3年半続くアベノミクスの効果はなにも発揮されていないことを改めて裏付けている。
実質GDPの伸び率は前期比0.048%。100分の1秒を争うオリンピック選手ではあるまいし、0.0%未満のプラスは「ゼロ成長」に等しい。
個人消費も0.2%増と振るわない。設備投資にいたっては0.4%減と2期連続のマイナスだ。良かったのは住宅投資の5%増くらいなもの。異次元緩和の円安効果も消え失せ、輸出も1.5%減だ。