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かしこさん
さん

こんにちは。ヨーロッパ企画の酒井です。

欲しいけど手に入れるのが難しいガジェットや、まだこの世にはない未来のガジェットを100均のアイテムで発明してしまおうという「サカイ100均発明室」。前回は「Apple Watch」を100均のアイテムだけで発明しました。

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そんな中、ゆるぢえさん編集部からサカイ100均発明室に「危険な歩きスマホを安全にする発明はできないか」との新たな依頼が。昨今、社会問題にもなっている「歩きスマホ」は、確かに「危険」「迷惑」とマイナスイメージの尽きない行為ですよね。

私見ですが、「歩きスマホ」って未来のガジェットへの憧れというか、現在から未来への「過渡期」みたいなものだと思うんです。

持ち歩くことができるポータブルデバイスなのであれば移動中だって使いつづけたい。でも、「Google Glass」に代表されるようなスマートグラスや、コンタクトレンズに映像を映し出すARコンタクトレンズはまだ手にすることができない。その現在と未来のあいだに出現したのが「歩きスマホ」という現象なのではないでしょうか。

だとすれば、これはサカイ100均発明室にとって未来への挑戦でもあります。「歩きスマホ」を安全に実現するためのウェアラブルデバイスを発明しましょう!

なにはともあれ、100円ショップへ買出しに

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ここに来ないと、何も始まりません。
今回の主な購入アイテムをいくつか見ていきましょう!

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まずは「ふとんばさみ」。コレとコレを……っと。

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お次は「プールスティック」。プールで使うスポンジ状の浮き棒、いわゆるビート板のスティック版ですね。この弾力、使えそう!

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続いて、猫よけの「ねこバリア」……痛ッ! ちょうど良い!

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スマホの取り付けには「吸盤タイプの携帯スタンド」を使いましょう。これなら簡単に着脱できて、縦でも横でも大丈夫。

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この温かい質感の「メッセージ板」。ここぞというところで役に立ちそう……。

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最後は「プリンタ用シール」。こんなのも100均で売ってるんですねえ。これも買いです!

やはり100円ショップはアイデアの宝庫!
早速、製作していきましょう。

「歩きスマホ」を安全にするウェアラブルデバイスを作ろう

製作は、前回と同じく自宅のラボで。
主な作業工程を見ていきましょう!

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まずは、便利アイテムの定番「結束バンド」で、穴を開けた「ふとんばさみ」をつなげていきます。

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次に「園芸支柱」をプールスティックの穴に通します……ぴったり!

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今回は、手書きイラストにも挑戦。人間の絵ってあんまり得意じゃないんですが……見よう見真似でなんとか。

切って削って繋いで貼って、プリントアウトに裁縫も! 100円ショップでひらめいたアイデアを、どんどん形にしていきます。そして…、

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「歩きスマホ」を安全にするウェアラブルデバイス、これにて完成です!

「歩きスマホ」を安全にするウェアラブルデバイスの機能紹介

それでは「ウェアラブル」な機能を一つずつ紹介していきましょう。

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1. スマホ保持アーム

頭に装着したヘルメットから伸びるアームの先に、ちょうど顔の正面にスマホがくるように取りつけます。

これで、「歩きスマホ」によって生じる、

・片手がふさがる
・うつむき加減になり、視界が下がる

という大きな2つのリスクを取りのぞくことができます。

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スマホの取り付けは、吸盤に押しつけるだけの簡単仕様!

2. ヘルメット

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こんな「吊り下げ用植木鉢」も、

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逆さにしてかぶればヘルメットに早変わり
最悪の事態に備えて、頭部だけはしっかりとガードしておきましょう。

3. 装着ベルト

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頭にしっかりと固定できるよう、本物のヘルメットさながらにベルトも取りつけます。

植木鉢の内側にもしっかりと張りめぐらせ、頭と直接触れないように「受け」をつくるのもポイント。よく見ると、そうなんです、植木鉢の底は尖っていてものすごく痛いのです。

4. ミラー

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せっかくなので、後方を常に確認できるミラーも装備。これなら、むしろ「歩きスマホ」をしたほうが普段よりも安全かもしれません。





さてさて、これまででもだいぶ危険度は減ったかと思いますが、まだまだ完全ではありません。そこで登場するのが、以下の胴体パーツです!

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しっかりと胴体にも “ウェアラブル” していきましょう。

5. バンパー

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万が一、人やモノにぶつかってしまったときにも「園芸支柱」と「プールスティック」でつくった、やわらかいスポンジ製のバンパーが、お互いの衝撃を和らげてくれます。

6. スパイク

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自分のほうに針を向けてスパイクを巻きつけましょう。人やモノにぶつかろうものなら容赦なく無数のトゲが腹を襲います。この恐怖感が、人やモノにぶつかることを予防してくれるはずです。

最悪、誰かにぶつかってしまった際にも、無数のトゲが腹に刺さって呻いている姿を見たら、先方の怒りも多少は薄れるかもしれません。あらかじめ「罰」を自ら取りいれておくという発想です。

7. 反射材ベルト

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ついつい肩身のせまさから、周りの視線を避けるようにやってしまいがちな「歩きスマホ」。むしろ、危険です。安全のためには、逆に目立つべきでしょう。「ここに歩きスマホをしている危険な人間がいます!」と周りに注意を呼びかけるのです。

8. 鈴

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視覚だけではなく、音でも危険を周囲に知らせましょう。熊よけにもなるかもしれないので、一石二鳥といえるでしょう。





基本的には以上なのですが、安全に上限なんてありません。

もっと安全を担保したいという方のために、追加のカスタマイズパーツも発明しました! 必要に応じて装着しましょう。

9. サンバイザー

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まだまだ残暑が厳しい、この季節。屋外では日射病や日焼けという「危険」も待ち構えています。そんな時にはヘルメットにマジックテープでサンバイザーを取りつけることも可能です。自らの「安全」を確保しましょう。夏の日差しが遮られるので、スマホ画面も見やすくなりますしね。

10. アロマ

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100円ショップにはアロマオイルのラインナップも豊富です。バンパーのスポンジに染みこませて使えば、運悪くぶつかったときにも衝撃で香りがふわっと漂い、先方の怒りもおさまりやすくなることでしょう。あるいは、「歩きスマホ」に対して敵意をもたれている周りを歩く方々のお気持ちを多少なりとも安らかにすることができるかもしれません。今回は「鎮静効果」の強いアロマオイルの代名詞、「ラベンダー」をチョイスしました。

11. 警告ステッカー

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こんなものも作ってみました。
まずは、「歩きスマホ」のアイコンを作成します。

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少しうつむいて視界が狭まっている様子が、記号的に見て取れます。なかなか良いアイコンが発明できたのではないでしょうか。

これをプリンタ用シールに印刷して切りぬき、反射材シールに貼りつければ、「赤ちゃんが乗っています」的な「歩きスマホをしています」警告ステッカーの完成です。見えやすいヘルメット部に貼るもよし、スマホ自体に貼ってしまうのも手かもしれません。

12. 謝っている看板

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先に謝っちゃいましょう!

先ほど描いていた手書きイラストがこれ。ハンドメイドの柔らかな雰囲気の「メッセージ板」に貼りつければ、謝罪効果も抜群です。首にぶら下げて使用しましょう。

ちなみに、「スマホ」を持っているバージョンも描いてみたのですが、

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完全にスマホに夢中で「まったく謝っていない」ので、あえなく没です。





以上、これが現在と未来とをつなぐ「安全」な「歩きスマホ」の全貌です!

実際に、安全な「歩きスマホ」を体験してみよう

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カスタムパーツ全部乗せで装着してみました。

かなり、ウェアラブルです。
配色もピンクとイエローのツートーンでとてもカラフル。

早速、街へ繰りだす前に、いろいろ安全確認していきましょう。

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まずはミラー
ばっちり、肩越しに後方確認できます!

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さらにカスタマイズとして、100均に売っていた「シャッタースイッチ」を取りつけてみたところ……

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自撮りも簡単に!

この画角で撮れるということは、「歩きテレビ電話」も可能ですね!(片耳イヤホンも装着可能)

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最後に衝撃テストとして、普通に歩く速度で壁にぶつかってみると……

痛い!
お腹に、なんともいえない、激痛が!

使用する前にこの痛みを体験しておけば、人やモノにぶつかるリスクも自ずと激減するはずです。

……しかし、この痛みが、僕をふと我に返してくれました…。

今回の発明まとめ

無事に「歩きスマホ」をより安全にすることはできましたが、ここまでしてやりたい「歩きスマホ」って一体なんなんでしょうか。なんだか、バカバカしくなってしまいました。

みなさんも一度、この発明品(特に胴体パーツ)を装着している自分をご想像いただき、本当に「歩きスマホ」をそこまでしてやりたいのか考えてみてください。

もしかしたら、「歩きスマホ」をやりたい人なんて、ひとりもいないのかもしれません。結局、僕も、これで街に出ようとは思いませんでした。

やはり、未来はまだ少し遠かったみたいです…。

今回使った100均商品リストはこちら

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計26商品:
100円×26商品×1.08(消費税)=2,808円

結果:
歩きスマホを安全にするウェアラブルデバイスを100均グッズで発明した結果、ある程度安全にはなったものの、歩きスマホをすること自体がバカバカしくなってしまったため、かなりの危険を節約できました!

(編集部注) 本記事の撮影は、周囲の安全を十分に確保した上で、敷地内にて行いました。「歩きスマホ」は危険な迷惑行為ですので絶対にやめましょう。