日本中が『シン・ゴジラ』というモンスターに夢中の今日この頃ですが、皆さんは何回観ましたか?私は7回です。
そんな『シン・ゴジラ』、超ざっくり言うと、突然謎の巨大生物が東京湾から日本に上陸し、狂言士ばりの摺り足で歩いてくる。日本国はどのように巨大不明生物の蹂躙を阻止できるのか!?というストーリー。
118.5メートルものゴジラが来たらたまったもんじゃありませんが、例えば小学生サイズのモンスターがあなたの町にやって来たら、生活はどのようなものになるのでしょうか。
そこで、皆さんに是非ご紹介したいモンスターがいます。転校生のロメ夫くんです。
と言うわけで、本日レビューさせて頂く作品は二宮 香乃先生の『小学生ゾンビ・ロメ夫』です!
そもそもゾンビといえば、父が、母が、娘が、襲われて次々とゾンビ化。殴っても蹴っても刺しても立ち上がってきて簡単には倒せない。町の人々も どんどんゾンビ化し、生き残った人々もパニックに……!!という感じじゃないですか、ゾンビ・イメージ。そんなゾンビがクラスに転校して来たら どんな恐怖が待っているのでしょうか?
実際、ゾンビが転校してきた4年4組の日常は、どんどん非日常に侵されてしまいます。
ザリガニを釣りに行けば……
腕が!腕がぁあぁ!!
小学生らしくドッジボールをしただけで……
首が飛ぶ!!
小学生の夏休みといえば肝試しということで、肝を試してみれば……
ロメ夫の肝の耐久性を試すハメに!!
そう。転校生、ロメ夫くんはゾンビ。肉体が朽ち果てているので、ちょっとした刺激ですぐに身体がモゲちゃうのだ!!なので、通常のゾンビものだと「人類は、果たして生き残ることができるのか!?」となるところですが、「ロメ夫は、果たして生き残ることができるのか!?ドッヂボールから!」みたいな感じになっているのです!!
さらにゾンビ・イメージが覆されることに、このロメ夫くん、ゾンビにしては、めちゃくちゃいい子なんです。
皆さんも、朽ち果てたゾンビが持ったものに触りたくはないですよね?腐った肉片とか雑菌とかつきますしね?でも、ロメ夫くんたら、自分が直接触らないようにこんな気遣いを!
何と、勉強も音楽も得意な優等生なのです。
先ほどの首飛びドッジボールも、ボールが当たりそうだった女子をかばった結果というジェントル・ゾンビっぷり!

こんなジェントルでクレバーな穣治(じょうじ)ロメ夫くんは、給食当番をしたり、ケガをした犬の世話をしたり、水泳の授業を受けたり、風邪をひいたりと、普通の小学生なら誰でも体験することを次々とオブ・ザ・デッドしていきます。果たして、究極に脆い肉体を持つロメ夫くんは、どのようにそれらのミッションをクリアしていくのでしょうか?
抱腹絶倒しすぎてロメ夫ばりに腸が飛び出ないように気を付けながら、ぜひお楽しみ頂ければと思います!
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