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【政治】

「核も安保法もいらない」 成立11カ月 被爆地の訴え

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 集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法の成立から十九日で十一カ月となる。同法の成立後初めて迎えた八月。広島、長崎の「原爆の日」には、被爆者団体の代表らが核廃絶とともに、安保法廃止を訴えた。終戦記念日の節目に、安保法に反対する学生グループが解散した。 (清水俊介)

 この一カ月で最も大きな政治の動きは、八月三日の内閣改造だ。安倍晋三首相は、自身と思想信条が近い稲田朋美氏を防衛相に起用した。新防衛相は安保法を実施する司令塔となる。

 安保法は、国連平和維持活動(PKO)の新たな任務として、離れた場所にいる国連職員らを自衛隊員が緊急警護する「駆け付け警護」を追加した。政府は安保法を初適用するケースとして、陸上自衛隊がPKOを行う南スーダンで、十一月に交代する部隊に駆け付け警護の任務を付与することを検討している。しかし、現地の治安は悪化している。

 六日、広島での平和記念式典後、被爆者団体の代表らは首相と面会し、核廃絶や護憲とともに、安保法の撤回を求めた。九日の長崎の平和祈念式典では、被爆者代表が「平和への誓い」の中で安保法廃止に直接、言及した。その後の首相との面会でも、被爆者らは安保法廃止を要望した。

 十五日、安保法に反対する学生グループ「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)」が解散した。解散にあたり、シールズは「孤独に思考し、判断し、共に行動し、そして戦後百年を迎え、祝いの鐘を鳴らしましょう」とのメッセージを公表した。

 

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