1997年~2000年にかけて日本テレビ系列で放送
こんにちは、妙香です。
私は専業主婦なのでお盆休みは関係ないんですが、
帰省した息子と一緒にアニメにはまっていました。
観ていたのは「金田一少年の事件簿」です。
どうも私は懐かしいものが好きみたいで、
これも19年前の作品なんですよね。
金田一一(きんだいち・はじめ)はヘタレの高校生なんですが、
伝説の名探偵の孫なので推理になるとカッコよくなります。
幼なじみの七瀬美雪や警視庁の剣持警部、
ライバルの明智警視とのやりとりも面白いです。
最近になって新しいシリーズが放送されたみたいですが、
私はやはり第一期のほうが共感できますね。
では、おすすめの事件を紹介しましょう。
ネタバレがあるので知りたくない方はスルーしてください。
金田一少年の殺人(第24~27話)
★1997年10月20日~11月10日放送
犯人名:見えざる敵(都築哲雄)
人気作家・橘五柳が社会犯罪を扱ったノンフィクションを書いたんですが、
その原稿のありかをハッキリと教えずに謎の暗号を出します。
この暗号、すごく難しいかと思いきや、
ローマ字に変換するとあっという間にわかります。
URAKAWABEKIKINRUMOO
(裏川辺奇々なる藻を)
そしてこれを逆から読むと・・・
OOMURANIKIKEBAWAKARU
(大村に聞けばわかる)
こうなるんですよね。
暗号を解いた主人公は大村に電話するんですが、
真犯人も同時に動いていたため、最初の殺人が起こってしまいます。
彼は自分の犯罪が橘の本で暴露されるのを恐れて、
原稿を手に入れるために暗号に関わる人物を次々に抹殺するんです。
そして、こともあろうにその罪を主人公になすりつけるんですよ。
途中までは「なんて卑劣なヤツ!」と思っていましたが、
本当の動機は病気の娘を救うためだったんですね。
主人公を助けるために奮闘する仲間の友情も素晴らしいです。
当時は携帯電話があまり普及していなかったので、
ポケベルが登場するのも印象的でした。
幽霊客船殺人事件(第28~31話)
★1997年11月17日~12月08日放送
犯人名:幽霊船長(香取洋子)
主人公は剣持警部のおごりで美雪と沖縄旅行に出かけます。
豪華客船の旅と聞いてワクワクするんですが、
彼らが乗ったコバルトマリン号はボロボロでスクラップ寸前でした。
剣持警部の手取りが少ないらしく、
格安クルーズの旅行になってしまったようです。
しかも、船の乗組員は曲者ぞろいで、
一等航海士は部下に高圧的に当り散らし、
船長は酒を飲んで泣き出す有様でした。
彼の元には差出人不明の脅迫状も届いていました。
【死の航海が始まった。後戻りはできない。
ひとりずつ消えてゆくだろう・・・】
そんな折、船長が朝食の途中で失踪するという事件が起こり、
たまたま乗っていた雑誌記者の男が、
100年以上前に遭難した幽霊船と同じだといいます。
何者かによって通信機器が破壊され、
航海の先行きには暗雲が立ち込めるんですが、
一等航海士やその部下も殺されてしまいます。
やがて島を発見して苦境から脱出できると思いきや、
雑誌記者の男が崖から落ちて死んでしまい、
乗客はますます不安になります。
あるハプニングで真犯人のトリックを見破った主人公は、
剣持警部やベテラン機関士と協力して、
彼女を追い詰めることに成功しました。
私は男性がやったと思っていたので、
真犯人が女性だと知った時には本当に驚きましたよ。
彼女の亡くなった父親はタンカーの船長だったんですが、
豪華客船との海難事故に遭遇して、
裁判で一方的に悪いとされて誹謗中傷にあっていたんです。
その復讐のために豪華客船の関係者を殺害したんですね。
彼女の恋人が共犯かと思ったんですが、
すべて単独でやったというあたりにすさまじいものを感じました。
魔術列車殺人事件(第33~36話)
★1998年01月12日~02月02日放送
犯人名:地獄の傀儡師(高遠遥一)
金田一シリーズの中でいちばん好きな話です。
事件のきっかけは剣持警部のもとに、
妙なからくり箱が届いたことでした。
どうしても開かないというので主人公に頼むんですが、
箱の中で何かがひっかかっていたからなんです。
出てきたのは「ねじれたマリオネット」でした。
さらに箱の底には殺人を予告したような文が書いてありました。
北海道の死骨ヶ原(架空の地名)に出かけますが、
列車の中では幻想魔術団によるマジックショーが開かれました。
【血のように赤い薔薇をどうぞ】
魔術団の粋な演出に喜ぶ主人公たちでしたが、
真犯人の計画は水面下で着々と進んでおり、
列車に爆弾をしかけたという電話がかかってきます。
途中の貨物駅に緊急停車するんですが、
その時点では何事もなかったものの、
直後に幻想魔術団の団長が個室で遺体となって見つかりました。
ところが、真犯人のトリックで、
遺体はあとかたもなく消えてしまい、
乗客たちは本当に死んでいたのかと疑問を持ちます。
やがて一行は目的地の「死骨ヶ原ホテル」に着いたんですが、
ある一室で団長の遺体が「ねじれたマリオネット」になっていたのを、
魔術団員のひとりが見つけて大騒ぎになりました。
団長が殺害されたにもかかわらず、
観客たちの前でマジックショーが開かれます。
そこには団員たちの様々な思惑がありました。
ところがその舞台でも第二の殺人が起きてしまい、
ホテルの支配人はかつて起こった事故を思い出します。
それは幻想魔術団の生みの親である、
近宮玲子がショーのリハーサル中に死んでしまったことでした。
主人公はそのことが気になり、
魔術団のマネージャーを務める高遠遥一に尋ねますが、
近宮の死後に参加した彼にはわからないようでした。
しかしその夜、何者かによって主人公は底なし沼に誘い出され、
危うく命を落としそうになります。
一命を取り留めた主人公は謎を解く手がかりをつかみますが、
魔術団の女性団員が絞殺され、真犯人に逃げられてしまいます。
ところが、真犯人は思わぬミスをしてしまい、
主人公によって事件の真相が明らかになりました。
この事件の真犯人である高遠遥一は近宮玲子の実子で、
彼女を殺したとされる魔術団のメンバーを恨んでいました。
親子でありながら、事情があって一緒に暮らすことができず、
会って話をしたのはたった一度だけだったんですよ。
その時にマジックの手ほどきを受けた高遠は、
母親と同じ道に進むことを決意したんですね。
殺人事件を起こした高遠も怖い男ですが、
彼の母親もまた冷酷なところを持っていました。
彼女はマジックのネタを書き留めたノートを、
幻想魔術団の弟子に狙われていたんですが、
ノートを奪ったものが「死の制裁」を受けるよう、
わざと欠陥のあるマジックを書いていたんです。
マジックのネタは莫大な富と名声をもたらすので、
才能もないのに欲に目がくらんだ弟子たちは、
近宮を事故に見せかけて殺してノートを奪ったんです。
でも、高遠もノートを持っており、
それには欠陥マジックは書かれていませんでした。
事件の最後の犠牲者は、
欠陥マジックによって亡くなっているんですが、
親子そろって怖い人たちだと思いましたね。
そんなダークな高遠ですが、悪役としてはかなり人気があり、
金田一のその後の話にたびたび登場しています。
意外なことに自殺しようとした真犯人を助けるエピソードもあります。
妙香のまとめ
金田一少年の事件簿は殺人事件を題材にしていますが、
人間ドラマとして興味深い話がたくさんあります。
私がとりあげたこの3作品も、
殺人は絶対に許せないものの、真犯人の心情は理解できますね。
・難病で苦しむ娘を助けたい
・汚名を被ったまま死んだ父の名誉を回復したい
・何の罪もないのに殺された母の仇を取りたい
こうした理由があるからこそ、
悲惨な内容でありながら、支持されたのかも知れません。
あと、このアニメは歌とサントラがすごくいいんです。
Laputa-Meet Again(FULL SONG)(Kindaichi Case Files OP 2)
金田一少年の事件簿ED3 「Mysterious Night」
金田一少年の事件簿 TV Ost 13 疾走(メインテーマ)
音楽のいい作品はそれだけでポイントが高いですよね。
金田一少年の事件簿はコミックや小説、
日本テレビ系列で放送されたドラマがありますが、
アニメ版がいちばん観やすいと思うので、
興味のある方はぜひご覧になってください。