吟醸酒と地ビール、醸造工程見せます 黄桜が新施設
清酒大手の黄桜(京都市伏見区)が、吟醸酒と地ビールを醸造し、見学もできる新施設「伏水蔵(ふしみぐら)」を25日に本社敷地内に開設する。醸造工程の公開やできたての酒の提供を通じ、品質のこだわりを国内外に発信する。
新施設は、5階建てで延床面積5千平方メートル。地ビールの醸造所を2階に設け、麦芽と地元の名水を仕込んで発酵させる。4階には缶への充てんラインを備えた。5階では高級吟醸酒を醸造し、清酒の骨格となる麹(こうじ)造りを行う。いずれもガラス越しに見学ができる。総工費は非公表。
このほか、200席のレストランも設け、8種類の地ビールと3種類の吟醸酒を提供する。創業からの社史と製品を紹介するエリアもある。
新施設の稼働で、地ビールの生産能力は現在の年間200キロリットルから20倍に増え、今後販売に力を入れる。吟醸酒など特定名称酒の販売量も高級品の強化で現在の1800キロリットルから1割伸ばす。
年間20万人の来場を見込み、18日の内覧会で松本真治社長は「伏見の水を生かした酒造りのこだわりや姿勢を実際に見ていただきたい」と話した。入館無料、要予約。黄桜TEL075(644)4488。
【 2016年08月18日 22時00分 】