英語サイトだが、住所を登録して、「ハガキを出す」的なボタンを押すと海外の見ず知らずの人のプロフィールと住所が出る。
そこで相手のプロフィールから、喜んでくれそうな絵柄の絵葉書を送り、無事相手に届くと
今度は自分宛に、海外の見ず知らずの人から、自分のプロフィールから熟考して選んでくれたであろう絵葉書が届く。
例えば今回絵葉書を送ることになった相手が64歳のドイツ人男性で、プロフィールに「私は飛行機が好きなので、ぜひあなたの国の飛行機の絵柄のポストカードが欲しい」と書いてあったとする。
でも、いざ飛行機の絵葉書を買おうと思っても、案外見つからないものである。
東急ハンズに行っても、ロフトに行っても、ジュンク堂の文房具コーナーでも見当たらない。
空港に行けば売ってそうだが、絵葉書一枚買いに行くために行くのもバカバカしい。
じゃあ、飛行機以外で、このドイツ人男性はどんな絵葉書を送れば喜んでくれるだろうか。
そんなことを考えるだけでも楽しい。
また、ポスクロをやっているうちに、切手の世界も奥深いことを知る。
例えばインドネシアの「可愛い犬や猫が好き」という15歳の少女に送ることになったとする。
絵葉書は、日本から送るってことで柴犬の赤ちゃんの可愛らしい写真の絵葉書を送るとして、
じゃあ切手は「ほっとする動物シリーズ」のグリーティング切手を貼れば喜んでもらえそうだ、とか、
あるいはハローキティ切手なら喜んでくれるかな?って考えたり。
郵便局で新発売の記念切手を常にチェックするようになり、金券ショップやヤフオクで記念切手を安く買うようになったりする。
ちなみに、ハガキ一枚を海外に送る場合、どこの国に送ろうが一律70円だ。
70円切手というのは、海外文通週間記念みたいな記念切手が出ない限り、売っていない。
なので、今現在手に入る切手でいかに70円分貼り付けるのか考えることになる。
相手が喜びそうな絵柄の切手をいかにして組み合わせるか。切手にこだわるのもわかる。
ハマればとにかく切手代にハガキ代がかさむ趣味ではあるが、忘れた頃に見ず知らずの国から絵葉書が自宅に届くなんて夢のあることじゃないだろうか。
また、絵葉書の住所を書く欄には英語で挨拶程度のことは礼儀として書かなくちゃならないので、
普段の生活では書くことのない中学レベルの簡単な英文を捻り出さなければならない。
慣れれば簡単だが、最初のうちは簡単な英文を書くのにも苦労するが、それも楽しい。
また、ポスクロ初心者は「今は世界的に日本のアニメが人気だから、ドラえもんやセーラームーン、エヴァンゲリオンの絵葉書を送っとけば大体喜ばれるだろう」という考えに陥りがちだが、
ドラえもんなんてつい最近アメリカで放送が始まったばかりのレベルで世界的には全く知名度がないし、
外国ではアニメは子供だけのもので大人が見るものではないという考えが一般的である。
ましてやセーラームーンやエヴァンゲリオンなどの美少女萌えイラストは外国人からすると見馴れない絵柄であり、
変態っぽく見えて気色悪いものに見え、生理的に受け付けないレベルで嫌悪する人が圧倒的に多い。
「YOUは何しに日本へ?」とか、「所さんのニッポンの出番」とかを見てれば、まるで世界的に日本のアニメが人気のように思うが
ごく一部の一握りしかいない、外国人のアニメオタクを大袈裟に取り上げているにすぎない。
日本でも、例えばネットをしていれば、まるで日本人全員が「ラブライブ」を見ていて社会的に大ヒットしているかのように騒いでいたのは記憶に新しいだろうが、実際社会に出てみれば「ラブライブ」なんて微塵も知らない人のほうが多い。それと同じだ。
アニメの絵葉書を用意していても、滅多に使う機会はない。極稀に「日本のアニメが大好き!」という海外の少年少女に当たることがあるが、本当に少ない。
それどころか、「マンガ・アニメのポストカードお断り」と書いている人のほうが多い。
アニメの絵葉書を希望されても、トトロやもののけ姫などの宮崎アニメ程度である。
また、ディズニーの絵葉書は全世界でウケるだろうと考えがちだが、ポスクロの世界ではディズニーよりムーミンのほうがウケる。
ムーミンの絵葉書を求める人はかなり多い。ムーミン絵葉書もマスト。
結局のところ、メインで送る絵葉書は地元の風景写真や富士山やスカイツリーなどの日本名所、
浮世絵や仏像などのいかにも日本らしい絵葉書を送ることが多くなる。
それでもポスクロをするにあたって絵葉書は何枚あっても損はないので、色々買い集めることになってしまう。
自分の送ったハガキが相手にものすごく喜ばれると、ほんと送った甲斐があったなーと。これがあるから辞められねえ!って思っちゃうよね。
って長々書きながら、俺も一度もやったこと無いんだけどね!(始めようと思ってる)