働く女性の戦略的生活スタイル|Another You STYLE
働く女性の生活を戦略的に考え、仕事・ファッション・くらし・美容/健康・スキルアップ・食事などについて、ミニコラムとしてご提案・ご紹介してまいります。
情報化・グローバル化が進んだ現代では、働く人々は激しい競争にさらされています。いかに効率的に働いて、いかに大きな成果を得るが重要になり、その方法を解説した本もよく見かけます。一方で、人間にとって何が大切であるかという価値観そのものが変化している時代でもあります。それは、働く人のマインドに影響するだけでなく、エコが重要なセールスポイントとなるように消費者のマインドにも影響を与えるようになってきました。昔と同じものを売っていても売れない時代ですから、人間にとって本当に価値のあるものは何かを考えることがビジネスにとっても重要になってきています。しかし、そのようなことを書いた本は難しいというイメージが強く、私もなかなか本格的な本には手が出ません。
そこで私がよく見るのは、NHK番組『100分 de 名著』(番組のHP→★)です。この番組は別のミニコラム『「100分 de 名著」で世界を広げる』でもご紹介しましたが、25分×4回=100分で名著の「核」を紹介しようという番組です。全く知らない初心者やちょっとだけは知っている準初心者向けの入門編と言えるもので、文学作品から宗教や哲学など色々な分野の本を解説しています。特に宗教や哲学の名著に関しては、出来るだけわかりやすく、しかし「核」についてはそこそこの切り込みがあるので、つぼにはまると見ごたえがあります。
最近の放送で、私のつぼにはまったのが『老子』でした。一番印象的だったのは、きたろうさん演じる老子先生が電話でお悩み相談にのっているシーンです。老子先生の回答を聞いた相談相手は「何の解決にもなっていないじゃないですか!」と怒り出します。実践的な回答を求めている相談相手に抽象的な回答をしてしまい、次元が違いすぎて相談者に受け入れられないのです。第3者の立場で見れば、悩んでいるときはもう少し大きな視野・高い視点で問題を捉えなおした方がよいと分かります。例えば、「○○できなくて悩んでいる」場合、○○できるようになる方法を考えるよりも先に、○○をすることが本当に正しくて必要なことかと考えることが大切です。しかし、問題を抱えている当人はなかなかそれに気がつかないのはよくあることで、私もよく逆切れしているかもしれないと苦笑してしまいました。
番組の内容に解説を加えたテキストも発売されています。残念ながら、老子先生のお悩み相談は掲載されていません(笑)
番組は
正直、老子の思想の根幹である「道(TAO)」についてはまだよく分かりません。また、老子の思想は極端なので、本当にそれが実現できるとも思えません。しかし、物事はプラスとマイナス2つの価値がちょうどよいバランスを保ったときに一番よい状態になるように思います。例えば、団結が強すぎる組織だと改革が阻害され、団結が弱すぎるとバラバラで充分力が発揮されませんが、メンバーがちゃんとつながりながらも流動性のある組織ならば継続的に発展できるなどです。現代社会の対極にあるような老子の思想は、バランスを取るための大切な軸を与えてくれるかもしれません。実際、「戦わずして勝つこと」が理想という話はwin-winの関係の構築に、民の自主性を尊重せよという話は部下を育てる際の心構えに、というように現代に通じるものを感じました。
近代化は西洋世界がリードしてきましたが、ここに来て行き詰まりが見られるようになってきました。今までのやり方を全て捨て去るわけには行きませんが、新しい視点が必要になってきています。スティーブ・ジョブズが禅に傾倒していたことは有名ですが、東洋的な視点には何かヒントになるものがあるかもしれません。東洋で一番近代化に成功している日本にいるビジネスパーソンは、西洋と東洋どちらも理解しやすいという点で非常に恵まれた立場にあると言えます。そのアドバンテージを有効に活用しないのはもったいない。『100分 de 名著』のテキストには東洋思想を解説した本がいくつもあります。別のミニコラム『「100分 de 名著」で世界を広げる』でもご紹介した「ブッタ 真理のことば」「孔子 論語」もそうですし、「般若心教」も放送されたことがあります。気になるものからチェックしてみてはいかがでしょうか。
そこで私がよく見るのは、NHK番組『100分 de 名著』(番組のHP→★)です。この番組は別のミニコラム『「100分 de 名著」で世界を広げる』でもご紹介しましたが、25分×4回=100分で名著の「核」を紹介しようという番組です。全く知らない初心者やちょっとだけは知っている準初心者向けの入門編と言えるもので、文学作品から宗教や哲学など色々な分野の本を解説しています。特に宗教や哲学の名著に関しては、出来るだけわかりやすく、しかし「核」についてはそこそこの切り込みがあるので、つぼにはまると見ごたえがあります。
最近の放送で、私のつぼにはまったのが『老子』でした。一番印象的だったのは、きたろうさん演じる老子先生が電話でお悩み相談にのっているシーンです。老子先生の回答を聞いた相談相手は「何の解決にもなっていないじゃないですか!」と怒り出します。実践的な回答を求めている相談相手に抽象的な回答をしてしまい、次元が違いすぎて相談者に受け入れられないのです。第3者の立場で見れば、悩んでいるときはもう少し大きな視野・高い視点で問題を捉えなおした方がよいと分かります。例えば、「○○できなくて悩んでいる」場合、○○できるようになる方法を考えるよりも先に、○○をすることが本当に正しくて必要なことかと考えることが大切です。しかし、問題を抱えている当人はなかなかそれに気がつかないのはよくあることで、私もよく逆切れしているかもしれないと苦笑してしまいました。
番組の内容に解説を加えたテキストも発売されています。残念ながら、老子先生のお悩み相談は掲載されていません(笑)
番組は
- 「道」に従って生きよ
- 水のように生きる → 理想は「戦わずして勝つこと」
- 人を生かす知恵 → 民の自主性を尊重せよ
- 満ち足りた人生とは
正直、老子の思想の根幹である「道(TAO)」についてはまだよく分かりません。また、老子の思想は極端なので、本当にそれが実現できるとも思えません。しかし、物事はプラスとマイナス2つの価値がちょうどよいバランスを保ったときに一番よい状態になるように思います。例えば、団結が強すぎる組織だと改革が阻害され、団結が弱すぎるとバラバラで充分力が発揮されませんが、メンバーがちゃんとつながりながらも流動性のある組織ならば継続的に発展できるなどです。現代社会の対極にあるような老子の思想は、バランスを取るための大切な軸を与えてくれるかもしれません。実際、「戦わずして勝つこと」が理想という話はwin-winの関係の構築に、民の自主性を尊重せよという話は部下を育てる際の心構えに、というように現代に通じるものを感じました。
近代化は西洋世界がリードしてきましたが、ここに来て行き詰まりが見られるようになってきました。今までのやり方を全て捨て去るわけには行きませんが、新しい視点が必要になってきています。スティーブ・ジョブズが禅に傾倒していたことは有名ですが、東洋的な視点には何かヒントになるものがあるかもしれません。東洋で一番近代化に成功している日本にいるビジネスパーソンは、西洋と東洋どちらも理解しやすいという点で非常に恵まれた立場にあると言えます。そのアドバンテージを有効に活用しないのはもったいない。『100分 de 名著』のテキストには東洋思想を解説した本がいくつもあります。別のミニコラム『「100分 de 名著」で世界を広げる』でもご紹介した「ブッタ 真理のことば」「孔子 論語」もそうですし、「般若心教」も放送されたことがあります。気になるものからチェックしてみてはいかがでしょうか。
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「さらされて」の「て」が
抜けています。
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20:28
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Another You |
なな さん、ご指摘ありがとうございます。
記事を訂正いたしました。とても助かりました。ありがとうございました。
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