雄弁さを武器に嘘をつく弁論大会優勝の営業社員


吉田典史 (よしだ・のりふみ)  ジャーナリスト・記者・ライター

ジャーナリスト。1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年から、フリー。
主に、人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。『悶える職場』(光文社)、
震災死』『あの日、「負け組社員」になった…―他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)『封印された震災死』(世界文化社)など。

使えない上司・使えない部下

「うちの上司、最悪なんだよね……」。「俺の部下、仕事できないんだよ……」。使えない上司と部下に会うのは世の常。ビジネスマン、ウーマンに生々しい実体験を語っていただく。

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今回は、ベンチャー企業の株式会社ケーエムケーワールド社長・車陸昭氏(44)に取材を試みた。

 同社は2001年に創業し、システムエンジニア・サービス、システム開発、ERPパッケージ開発、販売などをする。15年4月時点で、正社員数は84人で、売上は12億円。

 かつては大手メーカーに勤務し、現在はベンチャー企業の創業経営者として奮闘する車氏にとって、「使えない部下・使えない上司」とは……。

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雄弁という武器をいい方向に生かしてほしかった

 「使えない部下」といわれるほどにひどい社員は、世の中に少ないと私は思います。ほとんどの人が仕事に真剣に取り組めば、同世代の中で平均レベルには達するはずです。上位2割に入るためには、適性や資質なども関係してくるのかもしれません。

 ここ10年ほどを振り返り、社長の立場からして、少々困った社員は数人いました。ひとりは、学生時代に弁論大会で優勝をした男性です。新卒の採用試験の面接では、やさしく、誠実なタイプにみえました。たしかに弁が立つのです。ほかの学生と比べても、機転がききます。

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「使えない上司・使えない部下」

著者

吉田典史(よしだ・のりふみ)

ジャーナリスト・記者・ライター

ジャーナリスト。1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年から、フリー。
主に、人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。『悶える職場』(光文社)、
震災死』『あの日、「負け組社員」になった…―他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)『封印された震災死』(世界文化社)など。

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