ウェールズで有名なものは?
なかなか思い浮かばないかもしれませんが、ウェールズはウェルシュ・コーギーと呼ばれる犬の原産地として知られています。
ウェルシュ・コーギーは2犬種あり、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークとウェルシュ・コーギー・カーディガンです。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークはエリザベス2世の父ジョージ6世がペットとして飼い始め、ウェルシュ・コーギーが広く知られるようになりました。娘のエリザベス2世もウェルシュ・コーギーがお気に入りで現在まで30匹も飼っていたそうです。このようにイギリスの王室では70年以上もペットとして飼われています。
※ペンブロークとカーディガンは近くに位置し、イギリスの西部にあるウェールズの西南にあり海に面した場所です。
ウェルシュ・コーギーの特徴
ウェルシュ・コーギーは牧畜犬、牧羊犬のカテゴリーに入る犬種で、足が短く胴が長い特徴がありシベリアンハスキーと同じく口がとがり耳が立っているスピッツ・タイプの流れを汲んでいます。頭が良く活発で良く活動する性格です。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークとウェルシュ・コーギー・カーディガンは同種で原産もウェールズの西部ですが、別々に開発されてルーツも異なります。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの特徴はとても活発・運動好きで好奇心大ですが、興奮しやすく飼い主の足に噛みついたりすることもあります。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンは、ペンブロークより胴が長く耳の先がとがっており、明るく人間好きで賢く忠実な性格です。
詳しい特徴などはこちらをご覧ください。
ウェルシュ・コーギーの名前の由来
ウェルシュ・コーギー(welsh corgi)の由来は、ウェルシュはウェールズのという意味で、コーギーはウェールズ語のcor(dwarf:小人)とci(犬)が結合した小人犬という意味で、ciがgiに変化しています。
他の説としては英語のcur とウェールズ語のciが結合したという説もあります。英語でcurは野良犬、臆病者など良い意味では使われませんが、ここでは農家などの仕事犬という意味で上流階級の高級犬と分けるためにつけられたと言われています。
ウェルシュ・コーギーの歴史
ウェルシュ・コーギー・ベンブロークとウェルシュ・コーギー・カーディガンはルーツは異なり、別々の歴史を持っています。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの歴史
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのルーツは2つの説があります。
一つは1107年のヘンリー1世の時代で、ベルギー北部のフラマン人がウェールズのペンブロークに移住した時に連れてきたという説です。
もう一つは10世紀にヒウェル・ザ・グッド王(Hywel the Good)が統治していたウェールズに、ヴァイキングが攻め込んだ時に持ち込まれたという説です。この場合は、スウェーデンの牧羊犬であるvallhundがルーツではないか、と言われています。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの歴史
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの歴史はずっと古く、今から約3000年前からウェールズに住んでおり、紀元前1200年頃に中央ヨーロッパよりケルト系民族がウェールズに移住してきたときに持ち込まれたと言われています。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの伝説
コーギーにはこんな伝説が残されています。
二人の幼い子供が小さな二匹の子犬が、王の領土で飼われている彼らの家族の牛に近づいているのを見つけました。子供たちはその子犬をキツネと思い、家に連れて帰りました。そうしたところ、男たちからその小さな犬は妖精からの贈り物だよと言われました。ウェールズ伝説の小さな小人たちは、彼らの荷物や馬を引くときに小さな犬を使っていたのです。キツネに似た子犬たちは大きくなるにつれ、牛を見張って人間たちの手助けをすることを覚えました。そしてコーギー犬の子孫たちの仕事として何世紀も続けられました。
確かに、現在のウェルシュ・コーギーを見てみると、肩にかけて妖精たちが乗るサドルのような跡が今も残っていますよね。