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米シスコ、5500人削減 セキュリティーなどへ資源集中

2016/8/18 9:16
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 【シリコンバレー=兼松雄一郎】米IT(情報技術)大手シスコシステムズは17日、従業員全体の約7%に当たる最大5500人を削減すると発表した。同社はクラウドやセキュリティーなど成長分野に経営資源を集中させており、非成長分野についてはリストラを進めて事業構造の転換を急ぐ。

 シスコは通信機器大手だがベンチャー企業の買収を繰り返し、業態転換を進めている。ハード販売の比重を落とし、クラウドやセキュリティーに加え、あらゆるものがネットとつながるIoTやデータセンターなどの分野の強化を急いでいる。シスコは2011年ごろから、社長交代があった昨年を除き年間数千人規模のリストラが続いている。

 主要顧客である通信会社の間では、汎用のインフラ設備を使い、ソフトで効率的に運用することで投資を圧縮する考え方が広がっている。米AT&Tなどは自ら通信機器の設計や規格づくりにも積極的にかかわろうとしており、シスコにとっては強い逆風が吹いている。

 同日発表した5~7月期決算では、売上高が前年同期比2%減の126億ドル(約1兆2700億円)となった。事業売却が主因だが、ルーター事業も6%減と不振だった。

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