自宅から近い駅前のコンビニが潰れてしまった。あと一ヶ月は営業するらしいので正確にはまだ営業しているのだが愕然とした。商品が殆どない。あるのは雑誌とボールペンの替芯とカップラーメンとスナック菓子だけ。
よいコンビニだった。店員は元気で礼儀正しい。清潔で品揃えもよい。業界一番手のコンビニよりも好きだった。駅前の最高の立地で客もよく入っていた。僕には閉店する理由が思い浮かばず、ただショックだった。
24時間ATM、公共料金の支払い、たまに夕食の調達とほぼ毎日、りようしていた。いや、正直に言うと、立ち読みもたまにしていた。必ず缶コーヒーを後で買うようにはしたけれどそれがいけなかったのかもしれない。
もっとたくさん買物をしていればこんなことにならなかった。コンビニに限らずお店というものは販売というサービス以上のものを地域や客に与えているものだ。一言で言えば『ほっとできる安心安全』である。例えば
こどもステーション。
真夜中などの防犯。
災害時の避難場所。
お店が閉店することで失われる事は購買サービスだけではないのだった。学生時代に僕がアルバイトをしていた小型スーパーはお年寄りのコミュニティーになっていてたまにアイスなんかの差し入れをもらったものだ。
『このお店があって本当に助かる』とお客さんに言われると本当に嬉しかったのだ。
たった一件のコンビニが閉店することで、こんなにダメージを受けるとは思わなかった。今さら遅いけど今晩はコンビニでカップ焼きそばとビールとタマゴサンドイッチを買った。ダイエット中なんだけど仕方ないよね?(668字)