私は叫びたい。ジブリ嫌いじゃダメなのか!
公式サイトで、「スタジオジブリ総選挙」なるものが開催されている。
新作『レッドタートル ある島の物語』の公開を記念した企画だ。
これまでの長編アニメ作品、全21本を対象にしたもので、1位に選ばれた作品は、劇場でリバイバル上映されるという。
ふーん。
ジブリ作品は、いまや日本人の共通言語みたいな扱いになっている。
見てて当然で、好きで当然で、見てないことをカミングアウトしたら、驚き顔で言ってくる。
「うそーっ、絶対見なきゃダメだよ~、人生損してるよ~」
うぜえ。
私は、アンチジブリなのだ。
ジブリ作品を見るくらいなら、ゴールデン・ラズベリー賞を獲った映画でも見てやる。
酷評された『ファンタスティック・フォー』(2015)のほうがまだマシだ。
だからこんな記事を書いてやる。
ジブリ作品、この順で嫌い! ワーストランキング
言ってやる、好き放題に言ってやる!
熱烈なジブリファンは、いますぐこのブログから去るがよろし。
さあ、あなたの好きなあの作品は、私にとって何番目に嫌いな作品かな?
メラメラしてきた! 第21位~第11位
第21位『紅の豚』(1992年)
おいポルコ、ブサイクでもモテる、なんて幻想を現実のブタどもに抱かせるんじゃねえ!
フィオ、ポルコの前で無邪気に服脱いで海に入ったり、「キスしてみようか」っていってみたり、天然ぶったエロティシズムを振りまいてるけど、ホントは計算ずくなんだろ、この性悪オヤジキラーが!
初めて買ったDVDがこれだったわ、ピンバッチのおまけにつられた俺、速攻で、なくしてんじゃねえ、ファック! ピッグ!
第20位『となりのトトロ』(1988年)
メイちゃん、トウモロコシを、トウモ「コロ」シって言い間違えるの、わざとなんだろ? 私、かわいいでしょ、っていうアピールなんだろ?
「トウモコロシ」って漢字で書くと、「父も殺し」なのか? なんかの比喩なのか? 恐いわ!
そもそもメイちゃん、姉のさつきより顔でかすぎだ!
もうすこし成長したら、「お姉ちゃんと違って、私は顔でかいし、美人じゃないし、顔でかいし、顔でかいし……」なんてコンプレックスに思う日が来るのが目に見えて、悲しくなるわ!
あと、パッケージの女の子、メイなのか、さつきなのか、どっちなんだ!
※構想の時点では、ひとりのキャラだったことの、なごりだそうな。
第19位『風立ちぬ』(2013年)
おい宮崎、引退発言の撤回はいつするんだよ。
まだか? まだなのか?
・・・・・・ほんとに、引退しちまったのか? こっそりプロジェクトは進行中、とかじゃないのか?
世のファンたちは『シン・ゴジラ』を観て、もうバトンはタッチされたんだな、って安心してそうだぞ。
第18位『風の谷のナウシカ』(1984年)
テレビ放送、何回やってんだよ!
じゅ・・・、16回!? 視聴率もいい!?
みんな、何回見てんだよ!
そこまで好きならDVD買え!
でも、持ってても、見ちまうんだろう?
・・・・・・俺だ、くそ!
今度はいつですか?(わくわく)
続編の計画はどうなってるんだ? 定期的に話がわいては消えていくけど、やっぱり庵野秀明監督なんだろ?
『シン・ゴジラ』、あれが巨神兵だったら、って想像してテンション上がったわ。
第17位『天空の城ラピュタ』(1986年)
夏に入道雲がもくもくしてたら、「あそこにラピュタがあるんだ!」とかいうやつが現れてうぜえんだよ、バルス!
食パンに目玉焼きを乗せても、あんなにうまそうに見えないぞ、どうやればいいんだ?
えっ、かわいい女の子とふたりで分ける? それは難しすぎだ、バルス!
ドーラ「40秒で支度しな」
なんすか、その中途半端な時間は!
ドーラ「(シータは)あたしの若いころにそっくりだよ」
シャルル「え? ママのようになるの? あの子?」
公開から30年たった。そろそろ、なっているってことか・・・・・・、バルスバルスバルス!
第16位『魔女の宅急便』(1989年)
キキ、パンツ見せんな!
ばあちゃん手作りのニシンのパイを嫌がった女、おまえのことを、なんて嫌なやつだと思ってた。
けど、ニシンのパイ、ネットで調べたら、あれはひどいな、あんなもん食えるか! ニシンと目が合いそうで恐いわ!
キキ、パンツ見せんなって!
第15位『耳をすませば』(1995年)
イタリアでヴァイオリン職人になる? 作家になる? 夢見てんじゃねえ、このお花畑リア充どもが!
俺も、舞台のモデルになった聖蹟桜ヶ丘駅を通過するたびに、なんだかわくわくするようになっちまったじゃねえか!
公開当時は、いいなあ、なんて気持ちで見てたけど、歳をとるにつれて、見るのがつらくなってきたわ。
現実は、そううまくはいかなってことに、気づくからね。
夢見るころに戻りたい・・・。
父親の声を担当した立花隆、いままで観た全映画の中で、もっともセリフが棒読みだったぞ、ミスター・バー(棒)!
近藤喜文監督、あなたの作品が、もっと見たかったです。
第14位『ハウルの動く城』(2004年)
劇場で大友克洋監督の『スチームボーイ』を観る直前に、ハウルのトレイラーが流れて、動く城の描写に、すげえ、って感動したわ。
おかげで、『スチームボーイ』の中にもあった巨大要塞の移動シーンに、まったくテンションが上がらなかったわ。
見せ場が台無しだ、大友監督に謝れ!
第13位『崖の上のポニョ』(2008年)
前半のテンションの高さと、後半の低さのギャップはどういうこっちゃ、後半は30点くらいだぞ!
前半は5万点だけどな!
第12位『千と千尋の神隠し』(2001年)
序盤の、千尋に対する母親の態度の淡白さ、冷たさが、なんか見ててつらいんです。
千尋、こんな世界に、もう戻ってこなくてもいいんじゃね? 湯女の先輩リン、あいついいやつじゃん、いっしょに海の向こうの街に行きなよ。
あと、最初に発売されたDVDの「画面がなんか赤い」問題、劇場で観たときと印象がまるで違ってて、本当にショックだった。
わざとです、っていってたけど、マジで~? マジで~?
いま売ってるやつは赤み軽減版なんだってね。もう一度買えと? ファック! ピッグ!
第11位『もののけ姫』(1997年)
森繁久彌御大、なにしゃべってっか、わっかんねえよ!
ナウシカとの差別化が、宮崎監督の中ではできていたんだろうが、私の中では、なかなかできなかったなあ。
あと、多くが感じたことだろうが、自分を好いてくれてる女の子(カヤ)からもらった物(玉の小刀)を、いくらお守り的な意味合いだとはいえ、他の女(サン)にあげちゃいかんわ。
それ、「あいつからの貢ぎ物を、こいつに贈って~、こいつからのを、あいつに贈れば、プレゼントがノーコストに♪」っていう、女慣れしまくってるホストの行動だ。
「いつもカヤを想おう」っていってたくせによう。・・・・・・このセリフ、なぜ入れたんだ。
私は祈る。どうかカヤに、もっとすてきな男が現れていますように・・・!
公開当時、この映画には宮崎作品のタイトルにおける定番ワード「の」がふたつも入ってるから、絶対ヒットする、って宣伝してたけど、ボケだよね?
「助詞」の「の」じゃないとダメでしょ。
あ、いや、「もののけ」も、もとは「物の怪」であり、最初の「の」は名詞の一部だが、二番目の「の」は助詞と解釈してもいいのか?
張りつめた~弓の~♪ 米良さんとすれ違ったことあるよ!
嫌い度がぐんぐん増してきた! 第10位~第4位
第10位『借りぐらしのアリエッティ』(2010年)
小人を執拗に追い回す家政婦のババア、ハル。
脇役なのに、いやな感じが強すぎるわ。
ハルのキャラが、痴呆ぎみのおばあちゃん、とかだったらなあ。
小人のことを、ネズミかなんかと勘違いしてたって設定にして、悪人のいない、やさしい世界の物語として再編集してくんないかなあ。
見返す気が起きにくいんだよ。
本当に、ハルの存在感が強すぎる。むしろハルをラスボスに設定した別の作品を作ってほしいくらいだわ。
第9位『思い出のマーニー』(2014年)
ジブリのくせにミステリーチックな構成にしやがって! 新鮮だったわ!
おい杏奈、「太っちょ豚」なんて暴言吐いても許してくれる、心の広い太っちょ豚(一歳年上の女の子)を大切にしろよ!
むしろ太っちょ豚のエピソードをもっと見たい!
あんなブサイク設定なのに、なぜあそこまでスマートな大人対応ができるんだ。
いろいろ経験してきたんだろ? つらいこと、たくさんあったんだろ? 思う存分語ってごらん、いくらでも聞くよ、太っちょ豚。
太っちょ豚、なんて名前だったかな。
あ、信子。「ぶ」って音を名前に入れるあたり、とことん豚推しだな! ピッグ!
第8位『コクリコ坂から』(2011年)
朝ドラの序盤を見てるような感覚になった。
吾朗監督が、父の背中を追いかけてはいないことを知らされた気がした。
喜ぶべきか、悲しむべきか。たぶん、喜ぶべきなんだろうな。
第7位『猫の恩返し』(2002年)
『耳をすませば』関連作であることを意識しすぎて大やけどしたわ!
ジブリに求めているのは、キャラデザイン込みであることに気づいた。原案があったとはいえ、おなじ方がデザインした『東のエデン』はよかったんだけどなあ。
あと、猫は恩返しなんてしなくていい。身勝手でいい。そこがいいんだ。
第6位『ホーホケキョ となりの山田くん』(1999年)
4コマ漫画を長時間、ひたすら並べ連ねられても、ねえ・・・。
五分間アニメとして、テレビの隙間時間に放送したら、いまでも通用すると思います。
うん、やればいいのに。
第5位『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994年)
自分、ネコ以外の動物、あんまり興味ないッス。
あと、メッセージ性が強い作品も、道徳の授業を受けてるような気分になるので・・・。
第4位『かぐや姫の物語』(2013年)
制作費、ご、ごじゅうおくえん・・・・・・!
でも自分、昔話、苦手ッス。
アート性が強いのも、苦手ッス。
もはや、ZZZ・・・ 第3位~第1位
第3位『おもひでぽろぽろ』(1991年)
若い女性にほうれい線は描かなくていいっすわ、なんか怖い・・・。
あと、なんでだろう、思い返すと、すべてのシーンがアニメ絵じゃなくて、声を担当した今井美樹と柳葉敏郎の実写で再生される。
※キャラデザインの段階から、今井美樹と柳葉敏郎をモデルにしていたそうです。
第2位『ゲド戦記』(2006年)
俺もこんなテンションではあるが、そこそこ憂鬱な日々を送りがちである。
アレンの憂鬱を見てると・・・・・・、伝染するんだよ! 近寄んな!
宮崎パパ、試写会中にタバコ吸いにいってんじゃねえよ!
原作者、評論家、誰かひとりくらいフォローしてあげなよ! 吾朗の心中を想像したら、胸が痛くてたまらんかったわ・・・。
でもテレビ放送、三回もしてんだね、12%もとれてれば上々だ、すげーや。
第1位『火垂るの墓』(1988年)
観たあと、こんな苦しい気持ちにさせんじゃねえ! 戦争反対!
しばらくは、キャンディ見ただけで思い返して、暗い気持ちになったわ! 戦争反対!
原作の野坂昭如、大島渚を殴ってんじゃねえ、徹底的な平和主義ってわけでもないのか? まあ、それでも、戦争反対!
野坂が出演した回の『ガキの使い』は最高だったわ! 戦争反対!
*
――ということで、ジブリ、ワーストランキング第1位は、かなりのダントツ評価で、『火垂るの墓』であります。
ええ、お察しのとおり、私はジブリ作品、嫌いじゃないです。むしろ好きであります。
このランキングは、本当はベストランキングとして制作したものを、逆さまにして、ワーストランキングとして発表した。
つまり、『紅の豚』大好き! ピッグ!
無理やりなワーストランキング化は、好きなものをあえてディスる楽しさにテンションがあがり、前半は浮かぶ言葉も多かった。
が、カウントダウンが進むにつれて、好き度が下がるため、テンションも下がって言葉少なになっていった・・・。
『火垂るの墓』、本当に、二度と見るか!
でも、もし自分に子どもがいたら、一度は見せるだろうな。ガキのうちに見ておかなきゃいけない作品だとは思う。戦争反対!
友人に、本物のアンチジブリがいる。
ハウルの主演担当声優がキムタクだと発表されたときの、にやにやした顔が忘れられない。
でも、残念ながら(?)、悪くはなかったんだよなー。
スタジオジブリ総選挙、私の一票は、『風の谷のナウシカ』に入れた。
「火の七日間」の巨神兵がずらりと並ぶシーンを大スクリーンで見たら、コワかっこいいだろうなあと。
地元の映画館じゃやってくれないだろうけどね!
記事終わりの連載4コマ漫画×2
『まぐねっこ』(by 五郎)
・その31
磁石はつらいよ。
『ペットボトルくん』(by ショウエイ)
・その63
そういうことで!