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【スポーツ】[シンクロ]乾・三井組が銅 鬼の井村監督に最高の誕生日プレゼント2016年8月18日 紙面から
◇リオ五輪 デュエット決勝デュエット決勝のフリールーティン(FR)が行われ、乾友紀子(25)=井村シンクロク、三井梨紗子(22)=東京シンクロク=組が188・0547点で銅メダルを獲得。2008年北京五輪のデュエット以来、日本に2大会ぶりのメダルをもたらした。乾、三井組はテクニカルルーティンの4位からFRで3位に入り、合計点でウクライナを逆転。2年前に日本代表に復帰した井村雅代監督(66)がチームを立て直し、五輪での日本復活を実現した。優勝はロシアのナタリア・イーシェンコ、スベトラーナ・ロマシナ組で、ロシアは同種目5連覇。 暫定3位に立った日本の演技終了後、長く重苦しい10分間の果てに歓喜が訪れた。日本の後に演技したウクライナ、スペインの合計点が下回ったことを知ると、乾と三井が井村監督の胸に飛び込む。厳しい指導から「鬼」の異名を持つ指揮官も、教え子の涙につられて目頭を押さえた。 井村監督のネックレスをつけて演じたエースの乾は「デュエットの決勝がきょうに決まった1年前からずっと、最高のプレゼントを先生にしようとふたりで話し合っていた」。 三井も「先生にメダルをかけることが、一番のプレゼントになるねって言っていた」と声をそろえる。8月16日は井村監督の66回目の誕生日。まな弟子の熱い思いに「私も国際大会に長い間出ているけど、決勝が誕生日というのはきょうが初めて。忘れられない誕生日になりました」と鬼監督の目に再び涙が浮かんだ。 井村監督が中国で指揮を執っていたロンドン五輪。乾は小林千紗と組んだデュエット、チームともに5位に終わり、実施種目となった1984年ロサンゼルス大会から続いていた日本シンクロのメダル獲得を途絶えさせた。 「前回は五輪出場権を取ることにすべてを懸けていたが、今回は目指すべきところがもっと上。出場してからが勝負だと思っていた」と乾。覚悟を決めてからは、一日13時間を超える猛練習にも率先して取り組んだ。昨年3月には厳しい練習についていけず、メンバー12人のうち2人が代表を辞退。それでも「私についてくれば必ずメダルが取れる」という指揮官の言葉を信じて自身を追い込んだ。 「このためにシンクロをやってきた」と泣き笑いの乾。リオの強い日差しに、銅メダルは金に負けない輝きを放っていた。 (千葉亨) PR情報
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