News Up 開会式欠席 まさかの棄権に

News Up 開会式欠席 まさかの棄権に
今月、大阪で始まった高校生のサッカーの大会で、シード校が開会式の日程を勘違いして欠席した結果、棄権扱いとなり、出場できなくなりました。ネット上では、「ルールはルール」といった意見や「かわいそう」といった声が上がるなど、議論を呼んでいます。
年末年始に行われる全国高校サッカー選手権。高校生にとっては夢の舞台です。
この選手権の予選となる大阪大会の開会式が今月7日に開かれ、200校余りが参加して入場行進や選手宣誓などが行われました。
しかし、そこに、シード校の1つで、春の大会で優勝した大阪学院大高校の姿はありませんでした。サッカー部の顧問が開会式の日程を勘違いしていたのです。

高校は、大会を主催する大阪高体連=大阪高等学校体育連盟から連絡を受けて、急いで生徒を会場に向かわせ、開会式が始まるまでに5人が到着したといいます。しかし、開会式では7人以上での参加が必要とされていたため、棄権扱いとなり、大会に出場できなくなりました。

原因は日程を勘違い

年末年始に行われる全国高校サッカー選手権。高校生にとっては夢の舞台です。
この選手権の予選となる大阪大会の開会式が今月7日に開かれ、200校余りが参加して入場行進や選手宣誓などが行われました。
しかし、そこに、シード校の1つで、春の大会で優勝した大阪学院大高校の姿はありませんでした。サッカー部の顧問が開会式の日程を勘違いしていたのです。

高校は、大会を主催する大阪高体連=大阪高等学校体育連盟から連絡を受けて、急いで生徒を会場に向かわせ、開会式が始まるまでに5人が到着したといいます。しかし、開会式では7人以上での参加が必要とされていたため、棄権扱いとなり、大会に出場できなくなりました。

ネット上では賛否

このことがテレビなどで報道されると、ネット上ではさまざまな反応が見られました。

「理不尽なようでもルールはルール」
「管理不足なだけでは?」
「ちゃんと守ってる側からしたら何を今更」

「罪のない生徒達の気持ちを考えれば救済すべき」
「選手まで罰を受ける必要あるのか」
「もうちょっと柔軟な対応はできないものか」

なぜ規定?

大阪高体連がこの大会に関して設けている規定「開会式に不参加の場合は棄権とみなす」。この規定はどうして設けられたのでしょうか。

大阪高体連サッカー専門部の田内成人委員長は、開会式は年に一度、各学校が一堂に会す機会でもあり、ルール改正の説明や配布物を渡す場所としても活用しているとしています。そのうえで、「一定のしばりがないと、選手が集まらずに開会式が成立しない」と話しています。
また、参加を認めるかどうかについては、「同様の例はこれまでにも何度もあり、過去にはシード校が棄権になったこともある。今回だけ規定を変えるということは考えていない」としています。

ほかの都道府県や競技では

ほかの都道府県では、こういった場合、どう対応しているのでしょうか。

東京都高体連サッカー専門部に聞くと、東京では、そもそも開会式自体が行われていないということです。
担当者は「開会式を行おうという議論が出たことすらないし、必要性もないのでは」と話しています。

では、ほかの競技ではどうでしょうか。

大阪高体連のバレーボール専門部の担当者は「開会式をしているということ自体、初めて知った」と驚いた様子で、「開会式を開くとなると、費用もかかるし、運営の労力も大変なもので、行うメリットはない」と話しています。
また、高校が日程を間違えて大会の抽選会などを欠席するケースはあるということで、その場合は代理でくじを引くなどの救済措置を取っているということです。

また、高校野球では、甲子園の開会式も大きな注目を集めますが、夏の甲子園の大会本部によると、「開会式は参加するのが当たり前なので、とくに規定はない」ということでした。

開会式を考え直す機会に

スポーツ評論家の玉木正之さんは「日程を間違えるというのは論外だが、学校側のミスで生徒たちにまで連帯責任を負わせるのはおかしいのではないか」と指摘します。
また、開会式の必要性については、「猛暑の中で、生徒を集めて行進をさせたりすることに、どれだけの意味があるのか。今回のことをきっかけに、開会式のあり方そのものを考え直す機会にしてもいいのではないか」と話しています。

今回の棄権扱いについて、大阪学院大高校は、部員や保護者に謝罪し、高体連の決定を受け入れるとしています。

今後、同じことが起きないためにどうすればいいのか、対策が求められています。