奥村輝
2016年8月18日02時35分
全国の主要活断層が大地震を起こす確率を予測する長期評価について、政府の地震調査研究推進本部は、リスクが高い順にS、A、Z、Xの4ランクに分けて表記する見直し案をまとめた。19日の会合で正式に決める。準備が整えばホームページなどで公表する。
地震本部は、主要活断層で30年以内に起きる地震の規模と確率を数値で示し、「高い」「やや高い」などの補足情報をつけて公表してきた。だが、発生間隔が千年単位に及ぶ活断層の地震では数値が小さくなりやすく、リスクが低いという誤った印象を与えることがある。4月に熊本地震を起こした布田川(ふたがわ)断層帯の確率は「ほぼ0~0・9%」と評価しており、「かえって安心情報になっている」などと指摘された。
新たな発表方法では、3%以上をS(高い)、3%未満~0・1%をA(やや高い)、0・1%未満をZ、確率は不明だが地震発生が否定できないものはXとランク分けする。なかでも地震発生の切迫度が高い活断層には「*」をつけて注意を促す。現在評価している97活断層の約3分の1がSランクになる。確率の数値も示すが、強調はしないという。(奥村輝)
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