FRB 利上げ見送りの議事録公表 利上げ正当化の意見も

FRB 利上げ見送りの議事録公表 利上げ正当化の意見も
アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会は、先月の金融政策を決める会合の議事録を公表し、現在の経済状況について、近く追加の利上げを行うことが正当化されるという意見も出ていたことがわかり、今月下旬のイエレン議長の講演に注目が集まっています。
FRBは17日、追加の利上げを見送った、先月下旬の金融政策を決める会合の議事録を公表しました。
それによりますと、参加者は労働市場の改善などを受けて、経済の短期的なリスクは後退したと判断したものの、一部の参加者はイギリスがEU=ヨーロッパ連合からの離脱を決めたことによって、世界経済の先行きは不確実性を増したと指摘しました。
また、多くの参加者が追加の利上げを行うには、雇用などの経済指標をさらに確認するべきだと主張したものの、一部からは現在の経済状況について、近く追加の利上げを行うことが正当化されるという意見も出たということです。
市場では、FRBの内部で追加の利上げをめぐって意見が分かれているという受け止めが広がっていて、今月下旬に講演するイエレン議長が今後の金融政策の方向性にどのように言及するのかに注目が集まっています。