鳩山邦夫さん６７歳…衆院議員、法相など歴任

　法相や総務相を歴任した自民党衆院議員の鳩山邦夫（はとやま・くにお）さん＝福岡６区選出、当選１３回＝が２１日、十二指腸潰瘍のため死去した。６７歳。葬儀は近親者のみで行う。後日お別れ会も行う。喪主は妻エミリーさん。

　祖父は一郎元首相、父は威一郎元外相、兄は由紀夫元首相。邦夫氏は１９７６年に衆院初当選。９１年に文相で初入閣したが、９３年に離党して非自民連立政権に参加。９４年に労相を務めた。９６年に由紀夫氏らと民主党を結党したが、兄弟対立で離党し、２０００年に自民復党。０７年から安倍内閣と福田内閣で法相に就き、１３人に対し死刑執行命令を出した。その際、死刑囚の氏名公表を始めた。麻生内閣で総務相となったが、日本郵政社長人事の混乱で辞任。０９年の自民党下野後、新党結成を目指し離党したが断念した。１２年衆院選に自民推薦の無所属で当選し復党。安倍晋三首相を支援する派閥横断グループ「きさらぎ会」の会長を務めた。

　邦夫氏の死去を受け、由紀夫氏はコメントを発表。「最後の会話」は２週間ほど前に東京都知事選出馬を打診して断られた時とし、「本当に仲の良い兄弟だった。運命のいたずらで意見を異にすることがあったが、常に目標であり自慢の存在だった。何事も兄を追い越していた弟が、人生まで追い越すとは寂しい限りだ」と悼んだ。

　鳩山さんの死去に伴う衆院福岡６区の補欠選挙は、１０月２３日に実施される見通し。