江島絵理『少女決戦オルギア』完結
少女決戦オルギア
作者:江島絵理
発行:講談社 2015-16年
レーベル:ヤンマガKC
百合アクションの傑作が完結した。
最後の最後まで、女同士で不毛にイチャイチャし、冷酷に殺しあう。
ギャルギャルしい「英梨羽」とのバトルは、本作全3巻の白眉だ。
森島明子との対談で作者は、自身が空手経験者だと明かしている。
戦闘シーンがやけに緻密で実践的なのも当然か。
英梨羽のエモノは、フルオートモデルのグロック18を二丁。
あまり褒められた趣味じゃないが、そこがまたギャルっぽい。
残弾を数えつつカウンターの隙をうかがう敵を誘いこみ、
巨乳の弾力性をいかした「おっぱいリロード」で優位にたつ。
これがオルギアのバトルだ。
百合パートでは、ストーリーの核心部分があきらかに。
主人公である舞子の「夢」が、『少女決戦オルギア』の主題だった。
それはパティシエかもしれないし、保育士かもしれない。
ただテーマがあるなら、物語の早い段階で提示すべきだったと僕は思う。
すこし勿体ない。
言うまでもなく舞子の夢は、命より大事な緋乃を救うこと。
女の子同士の愛は、この世のなにより純粋でうつくしい。
だがそれは真実なのか。
百合もまたエゴイズムでないと證明できるのか。
最終話、学校の屋上でキス。
それを目撃した「瑠璃ノ森もえ」の、破滅的な嫉妬と殺意。
恐怖する緋乃。
敗北と死を確信しながら、かすかに満足げな笑みをうかべる舞子。
張りつめたロープの上で交錯する、美少女たちの欲動。
崇高な一瞬を記録した本作は、百合アクションの歴史に永遠に刻まれるはず。
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