「日本、短期に核弾頭2千個製造可能」=中国軍文書

 中国人民解放軍は日本が短期間に核弾頭2000個を製造できる実力を保有していると分析しているもようだ。日本の雑誌「SAPIO」9月号が報じた。

 同誌は元産経新聞記者の中国問題専門家、相馬勝氏が入手した中国軍の内部文書を引用した。問題の文書は中国軍機関紙、解放軍報が発行する「国防参考」が作成したもので、「日本の核武装を警戒せよ。世界平和に大きな影響」と題している。

 国防参考によると、日本は原子力発電所の稼働で核兵器の材料となるウラン、プルトニウムなど核物質を豊富に蓄えている。また、核兵器を保有しない国の中で唯一、ウラン濃縮、使用済み燃料棒の再処理によるプルトニウム生産技術などを保有。核兵器に転用可能な核物質を作るための一連の技術を確保している。

 国防参考は、日本はその気になれば2000個の核弾頭を製造でき、それも短期間に可能だと指摘した。その上で、「日本では右翼勢力が台頭しており、近い将来核武装に乗り出す公算が低くはない」との見通しを示した。

 国防参考はさらに、日本の核兵器製造に関する歴史的経緯、政治経済動向、科学的な基盤、日本の核武装正当化に向けた国際関係、領土問題に加え、日本の核武装を阻止するための中国の対策を詳細に取り上げた。

 これに先立ち、中国の傅聡軍縮大使は昨年10月、国連総会で日本の核武装論を批判している。SAPIOは右翼傾向の自民党が7月の参院選で圧勝したことから、中国が日本の核武装論を前面に押し出し、日本への批判攻勢をかける可能性が高いとし、国防参考の報道はそのシグナルだと指摘した。

 国防参考は中国軍幹部に配布されており、軍事情勢を中心に国内外の重要ニュース、時事解説、軍の重要指示などを掲載している。

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