中国の新車販売台数が大幅な伸び 業界は慎重な見方

中国の新車販売台数が大幅な伸び 業界は慎重な見方
中国の先月の新車の販売台数は、政府の販売刺激策の効果などで、去年の同じ月から20%以上増えて大幅な伸びを記録しましたが、業界団体は先行きに慎重な見方を示し、好調さがどこまで続くのか注目されます。
中国自動車工業協会によりますと、先月の中国国内での新車の販売台数は、およそ185万1900台で、去年の同じ月より23%増加し、2年9か月ぶりに20%を超える大幅な伸びを記録しました。
これは、去年販売が大きく落ち込んだ反動で、見かけ上数字が膨らんだ側面がある一方で、減税など政府の販売刺激策を背景に、小型車やエコカーの販売が伸びたことや、SUV=多目的スポーツ車への買い替え需要が広がったことによるものです。
この結果、ことし1月から先月までの累計の販売台数の伸び率は、9.8%となり、業界団体が予測した、ことしの伸び率のおよそ6%を上回る水準となっています。
ただ、業界団体があわせて公表した、中国の自動車業界の景気の先行きを示す指数は、ことしの第2四半期は、第1四半期よりも悪化しました。政府の減税措置が年内に終了することなどを念頭に、業界みずからが先行きに慎重な見方を示した形で、中国経済の内需が力強さを欠く中で、自動車販売の好調ぶりがどこまで続くのか注目されます。