インドの地下鉄で試験運転 日本の支援で拡張工事

インドの地下鉄で試験運転 日本の支援で拡張工事
交通渋滞や大気汚染が深刻なインドの首都ニューデリーで、対策の要となる地下鉄の拡張工事が日本の支援によって進められ、工事が完了した区間で車両の試験運転が行われました。
インドの首都ニューデリーの地下鉄は総事業費およそ1兆3000億円の半分近くを日本が支援して建設が進められているもので、インドの当局は来年中に首都圏全域を走る350キロの全路線の完成を目指しています。
このうち、首都中心部と旧市街を結ぶ5キロの区間の拡張工事が完了し、10日から、車両の試験運転が始まりました。試験運転は数か月続き、この間、インドの当局は線路の安全性や事故防止システムの作動状況などを確認することにしています。
デリー地下鉄のアヌジュ・ダヤル報道官は「この拡張によって、デリー市民は中心部の交通渋滞を回避することができ、移動に時間がかからなくなるでしょう。地下鉄は、まさに市民のライフラインになっていきます」と話しています。
インドでは急速な経済成長に伴って、首都の交通渋滞や大気汚染が深刻になっていて、こうした対策の要として、地下鉄を拡張させ、首都圏の公共交通機関を充実させる政策が進められています。