豪の公社権益取得阻止 「保護主義的」と中国が批判
オーストラリア政府が、中国企業による国内の電力公社の権益取得について、安全保障上の観点から認めない立場を示したことについて、中国政府は「保護主義的だ」と批判し、権益の取得を認めるべきだという考えを示しました。
オーストラリアでは、シドニーがあるニューサウスウェールズ州の電力公社について、州が保有する株式の50%余りを99年間貸与する権益を売り出す計画で、中国の国有企業「国家電網」が、入札に参加する方針を示していますが、オーストラリア政府は先週、「安全保障上の観点から国益に反する」として、権益の取得を認めない立場を表明しました。
これについて中国商務省の沈丹陽報道官は17日の記者会見で「決定は明らかに保護主義的で、オーストラリアに対する中国企業の投資に重大な影響を及ぼす」と批判しました。そのうえで、沈報道官は「オーストラリア政府にはより公平で透明性のある貿易・投資環境を望む」と述べ、権益の取得を認めるべきだという考えを示しました。
オーストラリアでは安全保障の面から中国の大規模投資に対する警戒感が国内で高まる一方、経済界などからは、中国からの投資を制限すれば経済に悪影響が及ぶという懸念も出ていて、中国政府としては巨大な経済力を背景にオーストラリアの政府や世論に揺さぶりをかける狙いもあるとみられます。
これについて中国商務省の沈丹陽報道官は17日の記者会見で「決定は明らかに保護主義的で、オーストラリアに対する中国企業の投資に重大な影響を及ぼす」と批判しました。そのうえで、沈報道官は「オーストラリア政府にはより公平で透明性のある貿易・投資環境を望む」と述べ、権益の取得を認めるべきだという考えを示しました。
オーストラリアでは安全保障の面から中国の大規模投資に対する警戒感が国内で高まる一方、経済界などからは、中国からの投資を制限すれば経済に悪影響が及ぶという懸念も出ていて、中国政府としては巨大な経済力を背景にオーストラリアの政府や世論に揺さぶりをかける狙いもあるとみられます。