今不動産業界、ホラー業界共に『事故物件』がホットワードとなっています。
話題になっている大きな理由は、事故物件の家賃の安さ。
家賃相場の半額で借りられることも多く、家賃を抑えたい人にはうってつけです。
ただ、事故物件とはその名の通り、事故・事件・孤独死などで人が亡くなっている部屋。
事故物件を題材にした怖い話もよく聞きますし、霊感が無い人や住んだことが無い人にとっては実際のところどんなものなのか分からず、いくら安いとはいえ住むのはちょっと気が引けますよね…。
そこで、実際に住んでいる方のお話を聞いてきました!
心霊アイドルとして活躍されている「りゅうあ」さん。
今年6月のテレビ朝日『中居のミになる図書館』の事故物件特集にも出演、『有吉反省会』でも怪談話を披露、お笑い芸人博多大吉さんのオーラを診断するなど異色アイドルとして人気を集めています。
りゅうあさんは幼少時から幽霊が見え、その影響から大のオカルト好き、なんと事故物件にも自ら進んで住んでいます。
事故物件は安全なの?
節約術として成り立つ?
事故物件を借りる時の参考にすべく、調査してきました。
長い黒髪に猫のような口元がキュートなりゅうあさん。
一体どんな人物なんだろうとドキドキしながら待っていたものの、心霊好きと言われてびっくりするくらい、華やかなかわいらしい女性でした。
ちなみにこの日、りゅうあさんが来る10分前から突然の雷雨。思いがけず雰囲気づくりはバッチリです。
住むことになったきっかけ
りゅうあさんが住んでいるのは都心にある若者に人気の街。
最寄駅から徒歩3分ほどの1Kの部屋で、家賃は相場の半額以下、4万5千円ほど。
事故物件は通常、家賃相場の2~5割引きになることが多いと言われているため、半額以下というのは事故物件の中でもかなりの好条件です。
ではどうやって今の物件に辿り着いたのでしょうか。
一人暮らしの次の物件を探していたときに、すごく条件が良いのに安い物件が一件だけあって。いいなと思って内見をお願いしたらびっくりするくらい早く返事がきて、大家さんから『すぐ見てください』と言われました。」
「内見に行ったら、二階建てのおうちの二階部分を貸し出しているような形のごく普通の物件だったんですけど、なぜかお風呂場だけ新しく作り替えられていました。
他の部屋を見て回っていたら奥にもう一枚ドアがあるのが見えたので、開けてもらったら部屋の隅にスーツ姿の男の人が立っていて、じっと私の方を睨み付けていたんです。
すごく日当たりが悪いのに、大家さんにはこの部屋を『洗濯物を干す用のサンルーム』だと紹介されました。
私は心霊現象が大好きだから、安く幽霊と一緒に住めるなら一石二鳥だなって。色々起こしてくれたらネタにもなるし(笑) 幽霊と友達になれたら毎日楽しいかなって思って、住むことを決めました。」
その間に突然管理会社さんから電話がきて、
『りゅうあさん、住んでて何もないですか?』って。
ここで事情を説明するのは面倒だなと思って
『あ、はい大丈夫です』って答えたんです。
そしたらしばらくしてまた電話がきて、
『本当に何もないですか?』
また『はい!』って元気よく答えたら、そのあとは電話はなくて。
ただ普通定期借家って4カ月の契約だったら4カ月しか住めないのに、『この契約後も住んでいいですよ』っていう連絡がきたんです…。
定期借家の契約が終わるあたりでガスの点検があったんです。
点検の人がいつもこの物件を担当している人らしくて、手際良くまずキッチンを見てくれて、
『じゃあ次お風呂見ますね』って言ってその人が開けたのが、なぜかトイレのドアだったんです。
『あれ、そっちトイレですよ』って言ったら不思議そうに、
やけにお風呂だけ綺麗だなと思ってたら、綺麗にしただけじゃなくて、つい3年前まではお風呂の位置自体が変わってたんです。わざわざお金をかけてそんな工事をしたっていうことは、やっぱり何らかの理由でお風呂が使えなくなったからだろうって不動産の知り合いからも言われて。
事故物件だってハッキリとは言われなかったけどそういうのがちょこちょこ積み重なって、あ、そう(事故物件)なんだなって思ったんです。」
事故物件の実態
①お風呂に入っていた兄が…
不動産屋には「何もない」と答えたものの、実際住んでいて何もなかったわけではありませんでした。
夜、兄がお風呂に入っている時に突然『うわあああ!』って叫び声が聞こえて、
何事かと思って見に行ったら、兄のお腹に誰かに引っ掻かれたみたいな真っ赤なミミズ腫れが何十本も…。
『俺は何もしてない!気が付いたらこうなってた!』って言うんです。
確かに相当強く引っ掻かないとできないような跡で、兄の爪も別にそんなにとがってるわけでもないし…。」
実はこの記事のライターもその写真を見せていただきました。
胸のあたりからおへそのあたりまでの広範囲にかけて縦にくっきりと傷がついており、作為的につけようとすると何かの道具を使わないと無理なレベルの怪我。
作り替えられたとはいえ、以前何か事件があったと思われるお風呂場で、りゅうあさんではなくお兄さんが攻撃されたというのは、内見の時に出会った霊の嫉妬でしょうか…。
『ガンガンガンガン』ってサンルームのドアを足で蹴るみたいな音がしてたり、風もないのにサンルームのドアがバタバタ開いて閉まって開いて閉まって…って繰り返したり、あとはうなされたりもしましたね。
でも私は、部屋にいる人に私がここにいることを認めてほしかったし、認知し合いたかったんです。もっと言えば友達になりたかった。
だから、試練があった方がいいかなと思って住み続けました。」
恐るべしチャレンジ精神…!
りゅうあさんの部屋
明らかに手で持たないと撮れない角度なのに、本人も知らない間に撮れていて、いつのまにか画像フォルダに入っていた。
②友達とのたこ焼きパーティーで…
「私は心霊現象が好きなので事故物件に住むのはメリットばっかりなんですけど、デメリットがあるとすれば、私が事故物件に住んでるっていうのがバレてきたので友達が家に遊びに来てくれなくなったことですね。
この間も友達と三人で家でたこ焼きパーティーをしてたら『トン、トン、トン…』って明らかに家の中で誰かが歩いてる音がして。
あと、『どこの部屋か分からないけど、ボソボソずーっと男の人が喋ってるみたいな声が聞こえる』って。
霊感が無いって言ってた子でもこういった声だったりドアが開く音は聞こえるみたいで、面白半分で遊びに来る子も『私には住めないかな…』って言って帰っていきます。」
怪談話で出てくるような怖い・攻撃性のある霊は、全体のたった0.1%程度しかいないと言われているそうです。
そんなに少ないのに『幽霊=怖いもの』というイメージがついてしまっているのは、そういった霊の印象が当然とても強く話題になりやすいため、長い間人々の心に残り、恐怖心を煽り続けることになってしまっているんですね。
どんな人が霊に遭いやすい?
そうじゃなく実際に姿を見るとか声を聞くっていうのは、『幽霊を肯定している人』の方が遭いやすいんじゃないですかね…。
『この人なら聞こえるかも』って幽霊が思い込んで、信じてる人にアプローチをかけてくるんです。
それからバカにしてる人にも働きかけてきますよ。『幽霊なんていねぇよ!』とかって思ってると『いるよ~』って。
怖いって思ってる人に対しても怖がらせてやろうって。だから肝試しとかの時は見る確率が高くなると思います。」
信じても駄目!
馬鹿にしても駄目!
怖がっても駄目!
幽霊側の気持ちなんてものは今まで全く考えたことがありませんでしたが、あちら側としては確かに、自分の存在を受け入れてくれそうな人のところに現れたいと考えるのかもしれません。
霊感が無い人間としてはただ『実体のないもの』ということだけでいたずらに心霊現象を怖がってしまいますが、ラップ音などは、心理的なストレスになることはあっても直接人間の害にはなりません。
「受け入れてしまえば楽になるんですよ」とりゅうあさんは語ります。
事故物件との相性診断
とはいえ、幽霊を受け入れるのに抵抗があって、どうしても遭いたくないという人がほとんどです。
そういった場合はどうしたらいいのでしょうか。
内見に行った時に、封の開いていない、味を知っている日本酒の瓶を置いておくんです。
3、4日後にもう一度行って、味を知っているはずなのにその日本酒を飲んでみて『まずい』
と思ったら、その部屋には住まない方がいいです。日本酒はそういうのが影響されやすいんですよね。」
お清めも日本酒でやることが多いですよね。住んでいて『気持ち悪い』と感じた時にお風呂に日本酒を入れて入るのも効果的だそうです。
だから自分が『ここが良い!』と思っても、他の人が『ここ雰囲気良くないんじゃ…?』って感じないかどうか、友達に部屋を見た感想を聞いてみて、客観的な意見を取り入れた上で入居を決めると安心かなって思います。」
盛り塩はするな!
お札を貼ったり盛り塩をしたりするのはおすすめしません。盛り塩も置く場所だったりやり方が細かくあって、ネットなんかできちんと調べて正しくやれたらいいんですけど、少しでも間違えると逆効果になることもあるんです。だったらやらない方がいいし、私も除霊の専門知識はないので自分では絶対やりません。」
心霊現象への対処法
『このビル気持ち悪いな』とか『この部屋嫌だな』とか。そういった『ここだけ空気違う』って場所を部屋の中で頑張って見つけて、なるべくそこを通らないようにする。触れないように生活すれば、お互い干渉しないで済みます。あとは
★シンクなどの水回りを常に綺麗にしておくこと
★玄関にお花を飾ること
★換気をマメにすること
で良い気を呼び寄せるとされています。それから、『幽霊に会いたくない!』って人は部屋の四隅にライトを置くのも良いです。
最近では100均なんかでもLEDのキャンドルとか売ってるじゃないですか。そういうものでもいいので四隅を明るくしておくと効果的ですよ。」
確かに「部屋の角に置いたテレビの後ろに幽霊が…」なんてホラー作品をよく見かけますよね。角にテレビを置いている場合でも、そのテレビの後ろに明かりを置けばいいのだそう。
事故物件に住むときは
今回りゅうあさんのお話で分かった事故物件に住むときのコツは、なんと「受け入れること」!
攻撃性のある霊は0.1%しかいないという話からも、実はあまり怖がる必要はないのかもしれません。
お笑いコンビ「メイプル超合金」のカズレーザーさんが、畳まるまる一枚に死体のシミが残っている事故物件に住んでいることは有名ですが、カズレーザーさんも気にしない人だから住み続けていられるのでしょう。
入居前にきちんと納得した上で物件を決め、さらに入居後もライトなどで対策をして自分で安心できる環境を作れば、もしかしたら夜中に多少の物音がしても気にならなくなるかも…
更にりゅうあさんによると、「私はあなたと一緒に住みたいんだ」と声に出して言うことで霊に自分の存在を認めてもらえることもあるのだそう。
ただ、言った結果どうなるのかは保障はしません…
【おまけ】 怖くないの?
りゅうあさんが「自分が見ているものを周りの人は見えていないんだ」と気付いたのは小学生のとき。
物心ついたころから当たり前のようにこの世の人ではない人達と接し続けてきて、幽霊や心霊現象に対して「怖い」と思うこともほとんどないのだそう。
幽霊に会うために夜勤のバイトをしたり、事故物件に住んだり、さらに今は怪談話のイベントや心霊スポット取材などの仕事も多いりゅうあさん。
怖さを楽しんでいるのではないのなら、一体どういうモチベーションで心霊を職業にしているのでしょうか。
死因も霊の姿に関係してると思うんですよ。
例えばうちにいるスーツ姿の男の人、スーツなのにネクタイはしてないんですよ。なんでネクタイしてないんだろう、あれ、顔が青白いぞ、もしかしてネクタイで首吊ったのかな、とか。
その霊に初めて会った時に霊が立っていたサンルームは洗濯物を干す部屋だから、物干し竿が壁に埋め込まれてるんです。ここなら首吊るのにちょうど良さそうだね…って推理したり。」
りゅうあさんがいつも連れている人形「ちきたそ」。右の写真は片目が消えかかっている。『目に気を付けて』という警告。
心霊現象が日常茶飯事で、恐怖心もないというりゅうあさん。
「りゅうあさんが怖いものはなんですか?」と聞いてみたところ、
「カエルです。」とのこと。
「あとは…人間…。(笑) 人間の方が何考えてるか分からない人多いですよ~…。」
りゅうあ(本名非公表、2月20日 – )
埼玉県出身の日本のアイドル、タレント。 身長165㎝、B85(Dカップ)、W58、H88、足のサイズ26cm。
霊感のある心霊アイドル、グラビアアイドル、ファッションデザイナーとして活動している。
埼玉県生まれ、栃木県宇都宮市育ち。女子美術大学芸術学部ファッション造形学科卒業。
出演
「中居正広のミになる図書館」「ビートたけしの超常現象マル秘ファイル」「稲川淳二の超絶こわい劇場」「5時に夢中!」「有吉反省会」等。(wikipediaより)
BLOG: 心霊アイドルりゅうあofficial blog「りゅうあのひとりごっこ」
Twitter: @Ryuacakesandale
小学生のりゅうあさんが霊感を自覚したきっかけや、日常で経験した怪現象エピソードが掲載。オカルト好き必見です!