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長野廃線や幻の路線を紹介 長野県立歴史館で当時の資料90点
不況や戦争などにより廃線になった鉄道や計画されながら幻に終わった路線の歴史を紹介する企画展「夢をのせた信州の鉄道−失われた鉄路の軌跡−」が、千曲市屋代の県立歴史館で開かれている。二十八日まで。 同館によると、県内で初めて鉄道が通ったのは、一八八八年に開通した旧信越線の関山(新潟県妙高市)−長野間。その後、岡谷市や上田市にも鉄道が通り、日本の産業をけん引した製糸業の発展に貢献した。
大正末期−昭和初期には、長野など主要駅と温泉などを結ぶ鉄道の計画が民間企業により相次いだ。林誠学芸員は「長野は東京から一泊二日で行ける観光地として人気が集まった」と説明する。山岳地帯の多い県内では建設が難しく、幻に終わった鉄道計画もあるという。 県内の鉄道網を描いた昭和初期の地図や計画段階の路線のイメージ図、機関車の模型など当時の貴重な資料約九十点が並んだ。 長野市から白馬村まで結ぼうと描かれた路線図もあり、トンネルや橋も描かれている。現実には途中までしか開通せず、開業した部分も廃線となった。 自動車の普及で一九七五年に廃線になった王滝森林鉄道の写真も展示されている。 林学芸員は「『この路線があったなら』と想像したり『こんな路線が通っていたんだ』と発見したりして楽しんでほしい」と話す。 観覧料は大人五百円、大学生二百五十円、高校生以下無料。 (斉藤和音) PR情報
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