牛すき焼きは憧れ、でも「高根の花」
ミツカンの15年度のアンケート調査 既婚女性ら回答
すき焼きは憧れだけど、高くて手が出ない−−。ミツカン(愛知県半田市)が既婚女性らを対象に実施した2015年度のアンケート調査で、31%が好きな鍋として「牛すき焼き」を挙げ、5年連続で人気トップになった。ただ、実際に食卓に上る回数は他の鍋より少なく、多くの家庭で「高根の花」との意識があるようだ。
ミツカンが毎年9月〜翌年2月、全国で計4000人(20〜69歳の既婚女性3200人、1人暮らしの男女800人)を対象に調査している。
「好きな鍋」の質問(複数回答)で、牛すき焼きは15年度も寄せ鍋などの「しょうゆ味の鍋」(24.3%)「しゃぶしゃぶ」(24.2%)「キムチ鍋」(同)を引き離した。「今後作りたい鍋」でも牛すき焼きが29.6%を占め、いずれも5年連続のトップだった。
鍋の需要が高まる9月〜翌年2月の半年間に家庭で作る鍋の回数は15年度調査で平均18.6回。「しょうゆ味の鍋」の2.5回が最多で、「おでん」(2.4回)、「水炊き」(2.1回)が続いた。牛すき焼きは4位の1.6回だった。
牛すき焼きの不満点を聞いた14年度の調査では、66.8%が「材料費が高い」と答え、2位の「味付けのバリエーションがない」は23.1%。ミツカンの広報担当者は「豚肉や鶏肉をメインにしても、すき焼きはおいしい。いろいろな食べ方を消費者にアピールしたい」と話している。【林奈緒美】