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        クリエイターが知らないと損する“権利や法律”

        二次創作してもいいですか

        ~第5章:先生……二次創作がしたいです~

        • 鷹野 凌

        2016年8月17日 07:20

         オンラインソフト作者に限らず、あらゆるクリエイターが創作活動を続けるために、著作権をはじめとして知らないと損する法律や知識はたくさんある。本連載では、書籍『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』の内容をほぼ丸ごと、三カ月間にわたって日替わりの連載形式で紹介。権利や法律にまつわる素朴な疑問に会話形式の堅苦しくない読み物でお答えする。

         前回掲載した“〈コラム〉パクツイは非親告罪”の続きとして、今回は“二次創作してもいいですか”というテーマを解説する。

        二次創作してもいいですか

        先生、実は今、同人誌を描いてるんですよ。
        同人誌即売会にサークル参加しようと思ってて。

        良いことじゃないですか。どんなジャンルですか?

        初音ミクの二次創作漫画を描こうと思ってます。
        販売用の同人誌なら、事前に利用申請すればいいんですよね?

        おお、さっき教えてあげたことを、さっそく実践しようとしているわけですね。
        先生うれしいです。

        えへへ。

        ところで実は、著作権法の条文に二次創作という言葉は出てきません。
        『二次的著作物』といいます。
        コピーや模写は複製権の範疇ですが、元の著作物にアレンジを加える場合は『翻案権』という別の権利なのですよ。

        著作権法2条1項11号(定義)

        二次的著作物 著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物をいう。

        著作権法27条(翻訳権、翻案権等)

        著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。

        あ、だからよく『二次創作はグレーゾーンだ』って言われるわけですか。
        でも、権利者があらかじめ許諾している場合は、グレーじゃなくシロですよね。
        上海アリス幻樂団の東方Projectは、二次創作OKだと聞きました。

        そうですね。ただ、権利者があらかじめ許諾していなくても、実際には権利者が黙認というか放置している場合が多いのですよ。
        二次創作は、ファンが作品を楽しんでくれているわけですから、むやみに制限するよりそのまま楽しんでもらった方が、ファンの輪が広がっていくだろう、という判断もあるのでしょう。
        『許可を求められるとダメとしか言えないから、うまいことやってください』なんて言っている権利者もいるくらいです。

        そうか、メリットがあるなら、見て見ぬフリをした方がいいわけですよね。

        そう。著作権法は基本的に親告罪ですから、権利者が見て見ぬフリをしていればクロにならないわけです。

        見て見ぬフリをしなくなったら……?

        まず『それは著作権侵害です』と警告されるのが通常です。
        権利者には差止請求権があります。
        警告しても聞かなければ、民事で訴訟したり、警察に動いてもらうことになるでしょう。

        著作権法112条(差止請求権)

        著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。

        2 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物、侵害の行為によつて作成された物又は専ら侵害の行為に供された機械若しくは器具の廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な措置を請求することができる。

        権利者の思し召し次第ってことですか……。

        そういうことになります。
        例えば、『ドラえもん』の二次創作同人誌が、あまりに本物らしいストーリーだったので小学館に問い合わせが殺到し、さすがに看過できないと同人誌の作者に著作権侵害を通告した事例があります。

        怒られた!

        怒られました。ただ、通告を受けた同人誌の作者は謝罪し在庫を破棄、売上の一部を小学館に支払うことで告訴には至らず終了したとされます。

        許された!

        許された、のかもしれません。
        ちなみに、二次的著作物にも著作権は発生するので、第三者が無断利用したら差止請求できます。

        あ、そうなんですね。そりゃそうか。

        実際、ドラえもん同人誌の作者はその後、インターネットに無断転載された作品の削除依頼をしていたそうです。
        ※出典:月刊『創』2006年12月号(創出版)

        後始末ってわけですか。

        なお、翻案された著作物の著作者のことを『原著作者』といい、二次的著作物に対し、その著作者と同じ権利を持ちます。

        著作権法28条(二次的著作物の利用に関する原著作者の権利)

        二次的著作物の原著作物の著作者は、当該二次的著作物の利用に関し、この款に規定する権利で当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利を専有する。

        ドラえもんの著作権者は藤子プロなので、ドラえもん同人誌の原著作者。同人誌の作者は二次的著作物の著作者。藤子プロも、同人誌の著作者と同じ権利を持つ、と。ちょっとややこしいかな?

        ちょっと頭が混乱してきました……。

        次回予告

         今回の続きとして次回は“他人の作品を模倣していいのか”というテーマを解説する。

        原著について

        『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』
        (原著:鷹野 凌、原著監修:福井 健策、イラスト:澤木 美土理)

        クリエイターが創作活動するうえで、知らないと損する著作権をはじめとする法律や知識、ノウハウが盛りだくさん! “何が良くてダメなのか”“どうやって自分の身を守ればいいのか”“権利や法律って難しい”“著作権ってよくわからない”“そもそも著作権って何?”といった疑問に会話形式の堅苦しくない読み物でお答えします!

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        • クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本(単行本版)
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        • ▲

          〈コラム〉パクツイは非親告罪

        [クリエイターが知らないと損する“権利や法律”]の他の記事を見る

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