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水琴桜花のブログ~ENJOY LIFE~

本・マンガ・映画・アニメなどのレビューブログです。ライフハック系の生活お役立ち情報なんかも紹介していこうかと思います。

【ラノベ特集】ゴシック!耽美!エロティック! な吸血鬼もの10選

 吸血鬼をテーマにしたラノベを10作選んでみました。

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

人間と吸血鬼が、昼と夜を分け合う世界。山森頼雅は両親が営むコンビニを手伝う高校生。夕方を迎えると毎日、自分と同じ蓮大付属に通う少女が紅茶を買っていく。それを冷蔵庫の奥から確認するのが彼の日課になっていた。そんなある日、その少女、冴原綾萌と出会い、吸血鬼も自分たちと同じ、いわゆる普通の高校生なのだと知る。普通に出会い、普通に惹かれ合う二人だが、夜の中で寄せ合う想いが彼らを悩ませていく…。夏の夜を焦がすラブストーリー。

 

  ラノベ界で異彩を放つ孤高の天才、石川博品。なにか悪い薬でもやってるんじゃないかというくらいハイテンションなコメディも売りですが、こういう叙情的な恋愛小説も書けるんです。

 

 

さびしがりやのロリフェラトゥ (ガガガ文庫)

さびしがりやのロリフェラトゥ (ガガガ文庫)

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

ぼくらの学校には、世にも奇妙な吸血姫が住んでいる。悩める女子高生、常盤桃香は深夜の旧校舎で怪異と出会うが―「おんし、無礼である。如何なる理由でここを訪れるか」「おでんを作ったので」「…おでん?」―ビッチ系いじめっ子、犬ころ系ロボ子、そして“正義の味方の敵”のぼく。これは、孤独な吸血姫と普通じゃないぼくらが紡ぐ、青春の協奏曲である―「い、いじわるはやめるのであるからしてー!」…いや、道化曲かな。たぶん。『変態王子と笑わない猫。』のさがら総が挑む、新機軸の黄昏ロリポップ!

 

 さがら総さんも独特な世界観を構築しますね。章ごとに人物の視点が切り替わるのは、ブギーポップっぽいかも。ラストシーンをどう解釈するかで、本作の印象はかわりそうです。

 

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

バスケの強豪校で練習に打ち込んでいた詩也。けれどある日、彼は人ではないものになってしまった…。人を遥かに超える身体能力を得たため、バスケも続けられず転校したその先で、詩也はマリア様を思わせる綺麗な先輩に出会い、告げられる。「わたしと、おつきあいしてください」―つれていかれた先は演劇部。そこで詩也は、何と先輩のパートナーとしてドラキュラを演じることになってしまい…!?ドラマティック青春ノベル、ここに開幕!!

 

 野村美月さんの小説には、物語のなかに引き込む強い力がありますね。普通からちょっとずつズレていく感覚に、いつしか陶酔していきます。

 

 

屍鬼〈1〉 (新潮文庫)

屍鬼〈1〉 (新潮文庫)

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

人口わずか千三百、三方を尾根に囲まれ、未だ古い因習と同衾する外場村。猛暑に襲われた夏、悲劇は唐突に幕を開けた。山深い集落で発見された三体の腐乱死体。周りには無数の肉片が、まるで獣が蹂躪したかのように散乱していた―。闇夜をついて越して来た謎の家族は、連続する不審死とどう関わっているのか。殺人か、未知の疫病か、それとも…。超弩級の恐怖が夜の帳を侵食し始めた。

 

 これがはたして吸血鬼ものなのか、そもそもラノベなのかという議論はあるでしょうけども。おもしろければジャンルなんてどうでもいいんだよ、ということで。このエントリーを根本から否定するような発言ですが。

 

 

 

内容紹介

明るさだけが取り柄の高校3年生花丸森写歩朗の部屋へ、ある夜1人の少女が飛び込んできた。ジルと名乗るその少女はなんと吸血鬼。あまりに現実ばなれした出来事に驚き恐怖する森写歩朗。しかし、吸血鬼狩りブラックウイナーに追われ重傷を負ったジルに同情し、かくまってほしいという彼女の願いを聞き入れる。こうして暮らしはじめた2人は徐々にお互いに惹かれていくが、人間と吸血鬼という種族の壁は高かった。思い悩むジルと森写歩朗。そこにとうとうブラックウイナーが現れた。果たして2人の運命は?そして恋の行方は…!? 第4回電撃ゲーム小説大賞<銀賞>受賞作。

 

 記念すべき阿智太郎さんのデビュー作。 キャラクターの軽妙な掛け合いが本当に楽しい。この作者は、コミカルな吸血鬼を描かせたら日本一だと思います。

 阿智太郎さんといえば、吸血鬼美少女がバトルロイヤルをくりひろげるダスティー☆ヴァンパイアガールもおすすめです。

 

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

大災厄で文明が滅んだ遠未来。異種知性体・吸血鬼と人類の闘争が続く暗黒の時代―辺境の街イシュトヴァーンの支配者・吸血侯爵ジュラは、ロストテクノロジー兵器“嘆きの星”による人類抹殺の野望を巡らしていた。その情報を掴んだ汎人類機関ヴァチカンは、計画を阻止すべく、ひとりのエージェントを派遣した!存亡を懸けて闘う二つの種族を、壮大なスケールで描くノイエ・バロックオペラの決定版!―汝、目をそらすことなかれ。

 

 吸血鬼ものの名作。緻密な設定と壮大なスケールでおくる、バトルアクションです。このジャンルでは、もはや殿堂入りだと思います。作者の急逝がじつに惜しまれます。

 

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

空には満月。その光を浴びて、疾風のように駆け抜ける赤い影。手には一振りの日本刀を携え、ビルからビルへ跳躍を繰り返す。ジローは疾走する。弟を取り戻すために。己の願いを叶えるために。―そして。敵を確認し、牙を閃かせて笑う。今の自分は、どんな相手でも滅ぼせると知っているから。特区。滅び去ったはずの吸血鬼が、人間と共存できる世界で唯一の場所。その特区で、吸血鬼・望月ジローとコタロウの兄弟と、人間・葛城ミミコが出会った時、運命は孵化へと進み始める。黒と赤に彩られた生と死、そしてそれを超越した吸血鬼の物語、ここに開幕!キミは闇の血族の伝説を目撃する。

 

 こちらも吸血鬼ものとして外せない傑作。主人公もかっこいいですが、その弟がいい味だしてますね。なにげにショタ吸血鬼というのは珍しいんじゃないでしょうか? ポイント高いと思います。しかし、この弟が――。

 

 

クロス×レガリア  吸血姫の護りかた (角川スニーカー文庫)

クロス×レガリア 吸血姫の護りかた (角川スニーカー文庫)

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

中華街の片隅で2人は出会った。少年の名は戌見馳郎、トラブル解決を1回千円で請け負う学生ボディガード。少女の名はナタ、自称仙人。ナタを護ると決めた馳郎の、平和な日常はわずか一週間あまりで終わりを告げる。人の氣を喰らう吸血鬼、“鬼仙”と呼ばれる者たちの襲撃。彼らの目的は、鬼仙を無力化できる最強最悪の兵器―ナタを狩ることだった。「レンタルマギカ」の三田誠が描く圧倒的スケールの新シリーズ、開幕。

 

  三田誠さんはTRPGに造詣が深いだけあって、キャラクターの動かし方がすごく上手なんですね。個人的に、SF的なガジェットが豊富なのが読んでいて楽しかったです。 

 

 

ヴぁんぷ! (電撃文庫)

ヴぁんぷ! (電撃文庫)

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

成田良悟が描く“この世でいちばん吸血鬼らしくない吸血鬼”の物語。「親愛なる日本の紳士淑女諸君!月並な問い事で申し訳ないが―諸君は吸血鬼の存在を信じるかね?」「―失敬、名乗るのが遅れたようだ我が名はゲルハルト・フォン・バルシュタイン!このグローワース島を預かる、子爵の称号を賜りし吸血鬼!自己紹介代わりに、我が島で起こった一つの騒動について話をしようではないか!…まあ語らせてくれたまえ。暇なのだ」「君が私の話を信じるも信じぬも、私が人にあらざる存在という事は一目瞭然であろう?何しろ私の身体は―」。

 

  成田良悟さんお得意の群像劇。もう、成田良悟にハズレなし!」といった安定感があります。  

 

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

“第四真祖”―それは伝説の中にしか存在しないはずの世界最強の吸血鬼。十二体もの眷獣を従え、災厄を撒き散らすといわれる幻の吸血鬼が、日本に出現したという。その“第四真祖”監視と抹殺のため、政府・獅子王機関は“剣巫”と呼ばれる攻魔師の派遣を決定。しかしなぜか監視役として選ばれたのは、見習い“剣巫”少女、姫柊雪菜だった。対真祖用の最強の霊槍を携え、魔族特区“絃神市”を訪れる雪菜。そこで彼女が遭遇した“第四真祖”暁古城の正体とは―!洋上に浮かぶ常夏の人工島で繰り広げられる、学園アクションファンタジー。

 

 本作は吸血鬼のイメージを捻りながら、王道を行くので安心して楽しめます。ダンタリアンの書架にあったようなエグみを、あえて抑えている感じも洗練されてますね。

  第一部が完結して、近いうちに第二部がスタートするそうですが、三雲岳斗さんも安定感抜群の作家ですので、期待を裏切られることはないでしょう。

 

 

 

・総評

 

  吸血鬼は本職であるホラーの枠を飛び越えて、恋愛あり、青春あり、コメディあり、バトルあり……。と、じつに汎用性の高い活躍をされていますね。いまひとつホラー受けが悪いラノベ界隈にあって、重宝される怪物キャラになっています。

 それにしても、ここまで主人公枠を確保できたモンスターというのも珍しいんじゃないでしょうか。その理由は、戦闘能力は高いのに弱点が多いとか、眠るときは棺の中とか、血を吸って感染させるとか、永遠の命があるとか、キャラが立ちまくっているおかげなんでしょう。〈真祖〉とかね。中二心をビンビンに刺激してくれます。

 

 また、見た目が美しいというのも大きな強みだと思います。例えばこれがオークだったりすると、そうはいきません。彼らは醜さの権化みたいな扱いですので。

 オークの役割といえば、せいぜい女騎士から、「くっ……殺せ!」と睨まれることくらいなもんですからね(偏見)。

 

 

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※オークさんたちの本音