ＪＲ西日本の来島達夫社長が十六日、新任あいさつのため、県庁に西川一誠知事を訪ねた。北陸新幹線の未着工区間（敦賀−大阪）について、両者は小浜−京都ルートの決定に向け連携することで一致した。

　面談は非公開。終了後、来島社長が本紙の取材に応じた。敦賀以西を巡っては、ＪＲ西が一月、与党検討委員会に、小浜市から京都駅を経由し、新大阪へつなぐ小浜−京都ルートを提案。時間短縮効果や建設費などの面から、県もＪＲ西案を支持している。

　来島社長によると、西川知事は小浜−京都ルートに賛同しつつ、名古屋方面とのアクセスに懸念を示した。来島社長は特急「しらさぎ」の存続をＪＲ東海に求めていくとした上で「関西までつながった時の名古屋方面へのルートは決めきれる状況ではない」と述べるにとどめた。

　一方、鯖江市が二〇二二年度末の敦賀開業後に福井駅までの特急存続を要望していることには「新幹線と特急を並行的に走らせるのは、本来の趣旨とはそぐわない」と否定的な考えを示した。

　（山本洋児）