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フリーランス兼業主夫日記

フリーランス、なりゆきで兼業主夫に。生活や子育てその他つらつら考えたことを。

PCデポの一件で思ったこと。高齢者の契約トラブル、決して他人事じゃない。

生活 子どもたちに聞いてほしいこと

PCデポの例の件が話題になっています。

headlines.yahoo.co.jp

  • 高齢者にはサポート契約は必要、とか
  • 違約金が高すぎる、とか
  • 契約時にどの程度説明があったのか、とか

いろいろ意見が飛び交っていますが、事実関係を私はよく知りませんので、直接はコメントしません。

 

でも、こういうことって決して他人事じゃありません。

私の身近でも、家族が

  • 突然、通販で高額商品を買った。
  • エコポイントの交換で、どうしようもない商品券をつかまされた。
  • 資格商法にひっかかりそうになった。
  • 不必要と思われる高額なリフォーム(おそらく業者の言い値で、100万円以上)をいつのまにかやっていた。

なんていうことが実際にありました。

もちろん、振り込め詐欺の電話がかかってきたこともあります。

 

年を取ると、理解力、判断力、思考力が低下するのは確か。1人でできないことばかりになり、人を頼らなければならなくなります。割高な商品を買わざるを得なくなったり、面倒な手続ができずに人にやってもらうこともあたりまえに。

 

そういうことが日常的になる中で、悪意のつけこむ隙が生まれます。

 

理解力や判断力が低下していても、はっきり「認知症」と診断されていなければ、業者は売買や契約をさせてしまうでしょう。

それがはっきり詐欺行為というわけでなく、いちおう商品やサービスのやりとりを伴うものであれば、業者側もそれほど良心が痛まないのでしょう。妥当な価格や、本人にとっての必要性などに知らんぷりをしても、です。自分に有利に売上が上がって万々歳、というわけです。

 

お年寄りは、年齢のせいで頑固だったり(頑固なことそれ自体が認知症の症状の1つかもしれません)、自分がすることを家族に事前に相談しなかったり、あるいは「やらかした」と思ったらそれを余計に秘密にするということが多そうです。

 

その相手がちゃんとした所か、悪意がないか。それが本当に必要なこと・物なのかどうか。高齢の家族と日常的に話をし、なんでも話してくれる関係を維持し、生活状況を把握するしか、防止する方法はないのかもしれません。

 

つい数日前の朝日新聞には、「家賃保証」をうたったアパート経営(サブリース契約)の問題が記事になっていました。営業マンは、「世間知らずで、プライドが高く、人に相談しなさそうな人」、特に教員や医者、公務員らを狙ったということです。この場合は高齢者に限りませんけどね。

www.asahi.com※会員登録している方のみ全文読めます

 

振り込め詐欺グループに至っては、「金を貯め込んでいる年寄りから金を奪って経済的に苦しい自分達若い世代に回すのはいいことだ」といった教育をするのだとか。鼠小僧気取りなのでしょうかねぇ。

振り込め詐欺のような手段をとれば明らかに犯罪ですが、グレーな方法で「合法的」に高齢者を対象にして「売上を上げる」ことは、多分いくらでもできるんです。

用心に越したことはありません。

 

ところで、私の身近で上記のことが起きたとき、本人は認知症と診断されていたわけではありませんでした。

そもそも、認知症って、それまで全く正常だった人が、あるとき突然に発症するわけではありません。

長い年月で徐々に理解力や思考力が低下し、日常生活を送る上ではっきり問題が起きる程度になり、病院で診断を受けてはじめて認知症ということになるわけです(詳しい診断基準はわかりませんが)。

逆に言えば、(嫌がることも面倒がることもある)本人を病院に連れて行って診断を受けさせなければ、その人を認知症だと言うことはできません。

しかも、そういった日常生活上の問題は常時現れているわけではありません。概して、出たり出なかったり。つまり、「まだら」なんです。特に、他人と話すとき(病院に連れて行ったときも含む)には、一見正常な振る舞いをすることも多いものです。

 

こういったトラブルはどこの家族にも起こりえることですし、将来は私たち自身も、理解力や思考力は絶対に低下し、できたことができなくなり、新しい物事についていけなくなります(最近、実感しています……笑)。

「年寄り笑うな、行く道だもの」という気持ちでいたいものです。

 

← 実家の固定電話につけました。類似の機器を無料で貸し出ししている自治体もあるようです。