ギラギラとしたその顔に刻まれた皺の一本一本が、くぐってきた修羅場の数を物語っている。永田町から遠く離れた田舎町を出て、権力の中枢にまで辿りついた二人。その力の源泉はどこにあるのか。
メンツではなく実利をとる
「二階さんが次の幹事長に決まったと耳にした菅さんは、素っ気なく一言だけこう言いました。
『ああ、そうですか』」(官邸スタッフ)
安倍政権で今、地殻変動が起きている。
かたや歴代最長の在任1300日を突破、押しも押されもせぬ名官房長官と呼ばれる菅義偉氏。かたや底の見えない「最後の老兵」にして、自民党新幹事長の二階俊博氏。政権を牛耳るこの二人のパワーバランスが、大きく変わりつつあるのだ。
「菅さんは昨年から、官房長官を退いて、幹事長をやりたいと望んでいました。親しい人の前で『もういい』『疲れた』とこぼすなど、『党務に移りたい』という意向を露骨に示すようにもなっていた。
しかし、菅さんの要望は通りませんでした。そればかりか、幹事長ポストはライバルの二階さんがさらっていった」(前出・官邸スタッフ)
今回の内閣改造では、二階派から2名、さらに二階氏の地盤である和歌山からも2名が入閣。地元の支持者を驚かせた。
安倍総理がここにきて二階氏と急接近し、右腕だった菅氏を差し置いて重用し始めた真意は、どこにあるのか。