護送車運転の警察官を略式起訴
俳優の萩原流行(ながれ)さん(当時62歳)=本名・萩原光男=が昨年4月にオートバイで死亡した事故で、東京区検は16日、護送車の車線変更でオートバイを転倒させたとして警視庁高井戸署の袖崎賢訓(かつのり)警部補(57)を自動車運転処罰法違反(過失致死)で略式起訴した。
起訴内容によると、袖崎警部補は昨年4月22日午後6時ごろ、杉並区高円寺南の青梅街道(片側3車線)で左車線を走行中、路上に止められていた車を避けようと安全を十分に確認せずに車線変更し、衝突を避けようとした萩原さんのオートバイを転倒させ、後続車にはねられて死亡させたとしている。後続車の男性会社役員(60)については容疑不十分で不起訴とした。
区検は「警部補はオートバイに気付きながら安全を十分に確認せず車線変更した。萩原さんに落ち度はなかった」と認定。当初は護送車とオートバイが接触したとみられたが、「接触はしていない」と判断した。
高井戸署の高橋靖夫署長は「署員に対する交通事故防止の指導教養を徹底してまいります」とのコメントを出した。【小林洋子】