突然の訃報で参列することになったものの、告別式の流れやマナーを把握していないことで慌ててしまう方も多数いらっしゃいます。
そこで今回は、故人との関係性によって変わる告別式の流れや香典のマナーについてご紹介します。
何かあった時のために、事前に知識を入れておきましょう。
1.告別式とは?

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1-1.通夜と葬儀と告別式の違いは?
通夜は、故人を葬る前に親族・知人などが故人のそばで過ごし、供養したり、別れを惜しんだりすることを言います。
以前は、夜を通して行われていましたが、昨今は1時間から数時間程度の「半通夜」と言うものもあります。
また、告別式に出席できない人が故人とお別れをする場にもなっています。
葬儀は、親族や知人が故人の冥福を祈り、故人を葬る儀式です。宗教・宗派によって異なりますが、僧侶が読経、神官による祭詞、しのびの歌の奉唱、聖書の朗読、祈祷、焼香、出棺、火葬などです。
告別式は、親族や知人が故人に対し、最後の別れを告げる儀式です。焼香、玉串奉奠、祈祷、献花などが告別式にあたります。
最近は告別式と葬儀を一緒に行う場合が多くなっており、葬儀のあとで、「故人の冥福や成仏を祈る儀式」と、故人と最後のお別れをする「告別式」の両方を続けてとり行うという構成になっています。
※例えば仏式であれば、僧侶による読経を中心とし、故人の成仏を祈る葬式に続いて、故人と生前おつき合いがあった人が故人に最後のお別れをする告別式を行うという流れです。
1-2.告別式の服装は?
告別式の服装は、基本的には葬儀の服装に準じます。通夜のように「予期せぬ訃報に、取るものもとりあえず駆けつけた」という場合には許される服装も、告別式では失礼にあたります。マナー違反とならないように注意しましょう。
喪服での出席が基本となります。光るもの、派手なものは小物であっても避けたほうがよいでしょう。
1-3.通夜、葬儀、告別式、すべてに参列するの?
どれに参列するかは故人との間柄で変わります。
【親族・親戚の場合】
故人と同居の親族は喪主と共に通夜、葬儀、告別式をとりおこないます。
一般的には、親族.親戚は通夜から葬儀、告別式へとすべてに出席します。
ただし、普段あまり付き合いのない親戚や、遠戚 の場合は、告別式だけに出席ということもあります。
【会社関係・職場の場合】
- 故人と親しい場合、あるいは特にお世話になった場合であるとか、あるいは故人の直属の上司は、通夜、葬儀、告別式に出席するのが良いと思われます。
- 故人が勤務先の代表者は、可能なら通夜と告別式の両方に出席します。
- 上記以外の会社関係者は、告別式にのみ出席するか、あるいは代表者名で弔電を送ったり、連名で香典を出し、代表者のみ告別式に参列します。
1-4.密葬とお別れの会
最近では葬儀を密葬で行い、お別れの会や告別式だけが別の日に行われることもあります。
葬儀だけを近親者だけで済ませて別途告別式を催す際には告別式を「お別れの会」などと呼んで区別したり、日を改めて行ったりします。
1-5.密葬と家族葬
本来の密葬とは、その後、別に「本葬」を行う場合、事前に近親者だけで行う葬儀の事を「密葬」と言います。ですから後に行う「本葬」がない場合は密葬とは言いません。
この様に「跡に本葬を行わない密葬」を家族層と呼ぶこともあります。
密葬は、著名人、有名人などに多く見受けられます。
2.会葬するときのマナー
画像:http://www.yamasou1919.co.jp/困ったときの葬儀・葬式マナー
2-1.仏式の場合
葬儀は死者の成仏を祈り、告別式は故人との別れを告げる儀式です。
葬儀と告別式は、同時もしくは続けて行われることが多いため混同されがちですが、それぞれの意味は異なります。
仏教では、葬儀は死者を成仏させる儀式で、告別式は故人にゆかりのあった人たちが、最後の別れを告げる儀式です。
当日の進行は、僧侶と葬儀業者がリードしてくれますので従います。スムーズな進行のために、通夜のあとなどに喪主、世話役代表、進行係は葬儀業者と打ち合わせをしておくことが重要です。
●葬儀・告別式の流れ
葬儀と告別式を同時に行なう場合の基本的な流れです。
- 受付開始
- 一同着席
喪主、遺族は15分前には着席します。 - 僧侶(導師)入場
- 開式の辞
司会者が開式の言葉を述べます。 - 僧侶の読経:宗派にもよりますが、だいたい20分、長くて40分くらいです。
- 弔辞拝受・弔電披露
代表者が弔辞を読みます。(省略する場合あります)
司会者が弔電を2、3通読みます。あとは名前だけを読み上げます。 - 焼香
- 僧侶(導師)退場
- 閉式の辞
司会者が閉式の言葉を述べます。
●葬儀・告別式での確認と準備
□ 供物・供花の配置
□ 受付の用意
□ 弔辞の依頼、内容の打ち合わせ
□ 弔電披露のタイミングと弔電の選択
□ 遺族、参列者の席次
□ 火葬場への同行者確認
□ 車両の割り振り
□ 喪主挨拶の内容とタイミング
□ 精進落としの料理内容と数
□ 僧侶の精進落とし出欠
□ 会葬礼状の文面と数
□ 返礼品の数
□ 各世話役への伝達事項
□ 心付けの用意
□ 棺に入れるものの用意
□ 棺の持ち手(男性)の依頼
□ 出棺時のあいさつの準備
□ 火葬許可申請書の用意
2-2.神式の場合
神式の葬儀・告別式は斎場か自宅で行います。神道による葬儀は葬場祭といわれ、古くからのしきたりでが重んじられます。